モテるって辛い
酒場。
お洒落なバー。
2月。
コートを脱いで座るスーツ姿の人物。
美青年。
女装しても全く違和感がないであろう容姿。
長く、薄い前黒髪、後ろは短髪。
マスター「初めてですよね?」
美青年「うんまあね、酒場デヴューしようって」 声も艶っぽい。
マスター「失礼ですがお歳は?」
美青年「はい」 免許証を見せる。
マスター「・・結構・・何か飲みますか?・・流水 (るみず)さん?」
流水「そうだねえ・・おすすめで」
マスター「・・強めで?」
流水「うん」
マスター「・・」〈コポコポ・・ジャガジャガジャガ〉
流水「・・ねえ」
マスター「はい?」
流水「俺が勝ったらお酒一杯奢ってよ」顎を抱えた手でダーツを指差す。
マスター「私はそのような事は行いません・・ただ・・お客様同士ならば感知はしません」
流水「・・ふうん」
?「乗ってやろうか?」女達に囲まれながらダーツをしていたゴツイケメンが乗って来た。
ピンクのスーツ。
金ピカのネクタイ。
黄色アフロ。
?1「やあん♡可愛い~」
?2「僕何歳~?」
?3「こんなトコ初めて~?ふふ」
?4「ちょっとやめなよ、怖がってるじゃん」
?5「え~、だって可愛いじゃあん」
?6「この子とダーツやるの?イアン?」
流水「・・お酒・・奢ってくれるの?」
イアン「ああ!いいぜ?俺が勝ったら・・そうだな・・俺とデートしようぜ?くはははは可愛いしな!」
女達『やだあああ、きゃはははは、ちょっと~、もう~、やめてよう、これだから両刃は~』
イアン「どうだ?嫌ならやめてもいいんだぜ?ん~〈ブチュウ~〉」 4にキス。
4「んん!?・・っぷは・・も~やだあ♡」
流水「いいよ、やろう」
イアン「おお!そっかあ?はははははは!知らねえぞ~はははは、ようし!ルールは?」
流水「カウントアップ」
イアン「はあ?んな時間掛かるのかよ?」
流水「ただし、一人連続で終わりまで投げる」
イアン「!?」
流水「11投ね」
イアン「・・おもしれえ・・やってやろうじゃねえの・・お前素人じゃねえなあ?ははは」
流水「え?怖い?」
イアン「〈ブツ〉・・お前・・ケツの穴しっかりほじっとけ・・」
コイン。
流水「マスター〈ヒュ!〉」
マスター「・・〈パシ〉・・」〈ピイイン・・〉
イアン「表」
流水「んじゃ裏」
マスター「・・〈パシ〉・・表です」
イアン「よっしゃ先行なあ!」
流水「どうぞ?」
イアン「・・っふ・・(馬鹿が・・先行が精神的に有利なんだよ!せいぜい・・)」 構える。
流水「・・」
イアン「・・悶えろ!〈ヒュ、タアン!〉どうだああ、ど真ん中あああ!!っほっふうう!」
女達『やっばああ!、凄おおい、一発じゃあん、キャッ、キャッ、キャッ』
イアン「おらおらあ?どうだあ?肩が震えてるぜ?」
流水「っぷ・・い・・いいから・・早く・・後ごほん・・10投」
イアン「・・ふん!ションベン漏らすなよ?プレイ前はじっくり洗ってやるかんな!〈ヒュタアン〉」
またど真ん中。
イアン「っふっふうう!」
流水「・・へえ・・」
イアン「ほらほらあ・・ホラホラホラ〈カクカクカクカク〉」 膝を曲げ、女の尻に当てながら腰を振る。
5「ちょちょっとおん、ん、あ、ん、ももうう・・あん♡」
流水「・・早く」
イアン「待て待て妬くな、妬くな、待ってろって、このゲームが終わったらた~っぷり・・へへ・・遊んで
やっからさああ!〈ヒュタアン〉」
アウターブル。
流水「・・」
イアン「・・ほっふううう!やっぱ天才いいい、俺天才いい~~?」
女達「もう、いいから早く終わらして部屋行こうよ~?そこのお兄さんとも~したいし~、んね?』
イアン「おっほ!8Pかよ?やはははは、こりゃすげえ!今夜はヒーハーだあ!っと〈ヒュタアン〉」
アウターブル。
イアン「っひゅおおおおおお!今夜はヒーハー決定ええい!だ〈ヒュタアン〉」
シングルライン。
イアン「ぜ!・・ッチ・・少しずれたか・・でもまあいい・・さ!〈ヒュタアン〉」
インナーブル。
イアン「ほひぇえええええええいい!!」
女達『すごおおい!、ど真ん中3本目、凄い、やるうう!』
イアン「ほっほっほっほ」 意味不明なダンス。
流水「~~でさあ・・家の上司がさあ言うんだよ・・お前は態度が偉そうだって、そう思う?」
マスターと喋り中。
イアン「おおおおい!?」
流水「うん?終わった?」
イアン「はああ?お前状況分かってんの?お前負けたら俺に掘られた後、コイツらのおもちゃにされんだぞ?」
女達『・・・・あ~ん・・♡』
流水「・・で?」
イアン「いや・・で・・って・・」
流水「つかさ・・」〈オオオオオオオオオオオオ〉
イアン「!?(コイツ・・雰囲気が・・)」
流水「たかだか11投に時間かけ過ぎ・・早くしようよ・・んね?」
イアン「〈ゾク〉・・ふへへ・・おっもしれえ・・決めた・・今日お前は朝までコース決定~」
女達『やだ、可哀想~、ガン突き、ガン掘りだよ?、ボラギノール持ってる?まじ出血ぱないよ?ふふ』
イアン「もう後悔しても遅ええ・・お前はワタクシを怒らせました~、ワタクシは激しく遺憾の意をヒョウシま~す!〈ヒュタアン、ヒュタアンヒュタアンヒュタアンヒュタアン〉
全てアウターブル。
女達『きゃああああああ!すごおおおいい!キャアアアアア』
イアン「へへ・・〈チラ〉・・ぐほ!?」
流水「・・このお酒強いね~?マスタ~?ひっぐ・・そいでさ~、その糞女上司がさ~俺の事気に食わないらしくて~ひっぐ、もう~、嫌がらせのオンパレードでさあ、パワハラし放題かってのひっぐ」
イアン「~~~~~〈プルプル〉・・絶対に悲鳴コース・・いや・・口にブチ込む」
冷静に・・狙う。
イアン「・・〈ヒュタアン〉」
インナーブル。
イアン「~~~~~っふ!」 天に向かい舌を出し、中指DIEのポーズ。
女達『きゃああああああああ、素敵いいい、抱いてえええん♡』
流水「・・ひっぐ・・それでね~?その上司が俺に今日さ~、靴をだよ?靴を舐めろって言ってきてさ~・・もうコッチは冷や汗ダラダラでさ~ひっぐ・・黙ってたら・・無表情で・・冗談だ・・だって~・・もう・・どっからが冗談か分かんないっての!もう勘弁してー」
イアン「おいコラ」
流水「・・んん?」 振り向く。
イアン「てめえ・・おちょくんのもいい加減にしとけよコラ」
流水「・・は?」
イアン「・・お前の番だってんだよ・・早くしろよ・・負けたら・・分かってんな?」
流水「!あ~はいはいひっぐ・・やっと終わりまひたか・ひっぐ・・・・待ちくたびれちゃった〈クス〉」
長いまつ毛から覗く青い目の流し目。
イアン「〈ゾク〉(この目だ・・くっそ・・気に食わねえ・・何なんだコイツ!?)」
フラつきながら、ダーツ、11本持ち、立ち、構える。
流水「あ~・・〈ヨタヨタ〉・・ひっぐ・・では・・・・・〈スウウ・・〉」 右内投げ。
手裏剣みたいな投げ方のスイングをしている。。
左手にズラッと並ぶ11本。
イアン「はあ?そんな投げ方ー」
流水「・・むにゅむにゅ・・ひっぐ・・・・で~わ~・スタート〈ヒュヒュヒュタタタタタタタタタタタアアン・・〉」
全てインナーブル。
イアン、女達『 』
流水「うむ!上出来!むふふん、じゃあ~ごちそうさま~ひっぐ」
ヨタヨタと玄関へ。
イアン「ち・・ちょっと待てやコラアアア!」
流水「ん~?ひっぐ」
イアン「・・お・・おま・・どうやった?・・何だよあの投げ方・・忍者かよてめえ!?」
流水「・・はあ?勝った、負けた・・OK?・ひっぐ・・・・んじゃねん♡〈クス〉」〈カランカラン〉
出て行った。
イアン「・・〈ドキュウウーーーーン♡〉」
女達『〈ズキュウウウウウウウーーーン♡〉』
イアン「・・今日は・・帰る」
女達『ええ~?』
イアン「うっせえええ!今日は男だああ!男男男男おおおおお!マスター酒代ここだ〈ドサ〉」
マスター「・・」 黙って受け取る。
女達『私達も男男~」
イアン「黙れビッチ共おお!あの・・あの・・流し目・・ああああああああああああああああああああたまら~ん!女にあの目は不可能!よって今日は男だああああああああ!!やほおおお!!」
〈カランカラン〉 出て行った。
女達『・・ナンパする?・・でも・・今日は・・うん・・普通の男じゃ・・うん・・満足できっこないかも・・帰ろっか?・・うん』
流水「・・はい・・はい・・振込みお願いします・・」
マスター「下品なお客が来たらまたお願いします」
流水「毎度どうも」
マスター「では〈プーー〉」
流水「・・副業も・・くふぁああ・・今日くら楽だったらいいのに・・早く帰ろ・・」
翌朝。
会社。
部長室。
密室。
女上司「お前は何度言えば分かるんだ?」
流水「・・〈タラタラ〉」
女上司「ホラ・・下に書類が散らかってるだろう?拾え?」
書類が床に道になって落ちている。
女上司に向かって。
女上司と、書類との距離・・0cm。
流水「・・嫌です」
女上司「・・嫌?・・理由は?」
流水「・・何故足を広げて床に座ってるんです?」
女上司「ああ、気にするな・・これは・・その・・〈カアアア〉・・尻餅をついてしまってな・・直ぐに起き上がりたいのだが・・どうも足や手首をくじいたらしい・・思うように動けないんだ・・ああ!しかし、大丈夫だ・・大丈夫だから早く拾え?」
流水「・・はあ・・」 拾っていく。
女上司「・・ん・・ふ・・んん・・は・・(見られてる・・あたし見られてる、あの青い目でああ・・見られてるううん♡)」
流水「・・」
最期の書類はお尻の下。
流水「・・早くどいてください」
女上司「それが・ん・・上手く・・お尻が上がらなくて・・済まないがお尻を掴んで上げてくれないか?」
流水「・・はあ・・仕方ないですね・・」 膝で近づく。
女上司「〈ドキドキ〉(ああ・・その・・青い目・・ああ・・流水・・ああ・・)」
耳元に口がいく。
女上司「!?」
流水「いけませんね、ふうううう・・」
女上司「あああうううん!?〈ツーーー〉」 背中に人差し指が一瞬走る。
女上司「!?っっっは!?んん”!?~~~〈ゾクゾク~~〉」 お尻が浮いた。
〈ヒュサ〉
流水「はい、拾いましたよ」
女上司「あ”あ”!?」
流水「これ以上は逆セクハラとして上に報告します、では、失礼します〈ペコ〉」〈バタム〉
女上司「~~~~糞ったれえええ!!〈ガアアン!!〉ううう~~~流水~~~ああ・・でもでも・・触って貰えたああん♡きゃっはああああ♡」
流水「はあ・・モテるって・・つらい・・」
Fine。