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ダークな感じさそれでいい  作者: 濱上翼
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第34話、奪って殺すのも道理

この繁華街は死に花の狂彗と五爪の虎こと廉次郎が作り出した夜の遊ぶ場だった。

しかし今は悪評漂い過疎化している。

二人の稼ぎは対照的で死に花の狂彗は女をいいように飼い慣らし落とし生活を奪うこと五爪の虎廉次郎は男を転がして剥ぎ取ることそれがこの都市の始まりである。

今の今までそうやって成り立つ二つの勢力に影が落ちる。

廉次郎:そうかそうかついに夜桜舞がこの都市に入ってきたか。やられた源三とは兄弟分だった。

剣誓会の手厳しい一手が来るかな。と晩酌を交わした。

五爪の虎組員:親父、夜桜隊の密偵影からの情報ですと魂の貿易商人アスタリスクがあのカードを切ったということです。

廉次郎:あぁ渡してくれたか。黒剣士の期待の新人小娘今頃焦っているだろうな。とあざ笑う。

この世界利用価値がある物は全部利用する。今まで仲良くやってきたがじゃれ合うのも終わりとしよう。

そうだな5万の頭目の出方を見るとしようかな。

その頃黒い羽根に覆われたジャケットを着こむ女クロウディアは夜の繁華街を模索していた。

一方任務を与えられた女黒剣士綿菊は派手目の化粧をしガラスウィーンドーの前で金髪をとかし黄色い眼で自分の容姿を見る。

ガラスウィンドー越しに綿菊は唇にリップクリームを塗り唇を何度も鳴らす。

綿菊:この写真の男をブサ面を転がすのかぁー何か嫌だなー嫌らしい手つきとか吐き気がする。

私は戦闘民族だぞと独り言を言う。

綿菊がすっと眼を向けるとスタイルの良い黒髪の女に眼を奪われる。

綿菊の目の前からその女が離れない。その女が近づいて来ると何だか心の中がどす黒くなった。

一見見てその女は綺麗で背が高くどこか高飛車な感じに思える。

だが相当に人を殺しているなと思う。私はあざとい殺しをする者を見ると何だか感情が逆なでされる。

その女は私に眼を止めないで普通に通り過ぎる。

風に靡く黒髪からは椿のいい匂いがする。その匂いを嗅ぐと同時に自分の髪をいじり匂いを咄嗟に嗅いでみた。

その黒髪が長い高飛車な女はホテル街へと消えた私は気を取り直しドラクロを探しにネオン輝く繁華街を行ったり来たりを繰り返すが中々出会えない。

無償に腹が立った時アクロスという人物と出合う。

その男も何だか寂しそうな風貌で私からしたら大分年下のように見えるが同じ匂いする。

思わず黒剣士ですかと聞きたくなる男だった。立ち振る舞いが凛とし黒いスーツの襟元には血痕が滲み出ているのに私は気づいた。

アクロス:女性一人で遊ぶのはここは危ないですよ。そんなに遊びたいのなら僕の知っている所で遊びませんか。と綿菊に優しく手を差し伸べる。

依然どこかで会いましたっけ?香水ですかいい匂いがします。こんな荒れた繁華街には相応しくない淡い匂いだ。と独り言を言いながら綿菊の手を引いた。

ここは危ない人が集まる所ですからね貴方みたいな華奢な人なら身ぐるみはがされても文句は言えません。さてここなら大丈夫ですよ。と自分の固有する店の前に立ドアを開けた。

その店はバーカウンターがあり、小奇麗なバーテンダーが一人暇そうにグラスを磨く。二階にはビリヤード場とバカラとばく場があり人が賑やかに賭け事をしている。

ここの店の稼ぎは全て賭博で成り立っているようだと綿菊は感じた。

店の中にいるのはざっと30名くらいでアクロスはそこのオーナーをしているということをカクテルを提供し言う。自慢ではないけどある人との出会いでたった2年という歳月を経てここまで成り上がったのだと鼻をかきながら言う。

バーカウンターに腰かけるアクロスはどこか大人びているように見える。私は店内の照明に照らされる色鮮やかなカクテルを見つめながら辺りをキョロキョロと見渡す。

アクロス:危険な物は入ってませんよ。貴方も不思議ですが私と同じ感覚の人なんですね。

どういったらいいでしょうか。強さの中に弱さがあるというか何かに支配されている感覚です。

いつも自分の立ち位置を気にしているそんな感じに見えます。

貴方も任務でここに来たのですね。僕の仕事も今日で終わりかと呟き察する。

綿菊:なんだぁー狗龍会のスーツ姿だから分からなかったけど仲間なんですね。とほっと溜息を吐いた。

アクロス:夜桜隊の方ですか。化粧濃いめですけど任務ですか。

綿菊は小声になりながら今までの経緯と自分の任務を事細かく言う。

アクロスは大笑いしながらそれを聞き綿菊に自分が今まで飲んだ中で旨かったカクテルを存分に振舞い一夜を明かした。

その頃カリスは激痛と戦いながらトイレの便座に座り何度もトイレのドアを拳を固め強打していた。

色々な解毒剤を試してみたが体の感覚がヒリヒリとイライラする。通行人を思わず殺したい衝動が駆け抜け頭もクラクラする。

むかっ腹が立ったカリスはトイレットペーパーを引きちぎりトイレを出ると洗面台の鏡を叩き割り拳を真っ赤に染めた。

カリス:私の甘さがいけなかった。こんな猛毒浴びて暗殺なんかできるのだろうか?。力んだら呼吸も少し乱れる私が私じゃないようだ。早い所殺しに向かおう。残された時間がないのだから。

今日から時間との格闘が始まる。金色の蕾だの知ったことか。殺せばいいんだろ殺せば殺しは好きだからな。今まで何の代償も払わず人を斬り捨ててきた追い立てられて殺すのは初めてだがな。と事務所のソファーにくたーとしたジャケットを取り羽織階段を一段と下り行動に出る。

その時だ黒い絆が淡く光を上げるアクロスからのようだ。出る気分ではないが最後にアクロスのため口を聞いてやろうと思い通信に出た。

カリス:体調が優れない何かあったのか?

アクロス:姉さん聞いてくれよ。俺達この街の仕事今日で終わりかもよ。堕落したマフィア生活は終わったのさ。なぁー今から二人で行動しようよ。街角の喫茶店で落ち合って算段を立てよう。

カリス:残念だが私には時間がない。お前と一時を共にする時間がないんだ。

アクロスやっぱり黒剣士って孤独な職業だな。お前は楽しそうだけど私は最悪を引き当てた。

毒が体に回って熱が出ている。気分も悪くてコーヒー一杯も喉に通らない。

これが解決したらたらふく奢ってもらうことにしよう。幸せになれアクロスと黒い絆の通信を切った。

アクロス:おい姉さん人の話を最後まで聞いてくれよ姉さん・・・なんで何時も何時も師匠と姉さんは何の相談もなしに自分一人で何でも決めて俺には何の相談もないのかよ寂しいじゃないかよ。

その頃夜桜舞は五爪の虎廉次郎が床に伏せる病棟を訪れて会談していた。

夜桜舞:ようやく会えましたね廉次郎さん、私達が介入したことでこの街並みも変わればいいですね。

廉次郎:姉ちゃんたちにこの荒れ果てた街を変えてもらうまでに至るとは俺の力も老いたな。とベットの上で咳き込み点滴に繋がれ鋭い眼で夜桜舞を見る。

俺もこの街が好きな方だ。だがな狗龍会が参入してからこの街もガラッと変わった。

人が安心して歩ける街じゃなくなった。薄汚れた狂彗なんか気に食わねぇ奴だ。

今でも姉ちゃんの力でどうにかできるなんて信じちゃいないがね。

5万の組構成員とどうやって800足らずの黒剣士部隊が戦うのやらだが賭けてみようと思う。

そこを見定めたい。家の組で役に立つ奴はいいように使ってくれ。

夜桜舞:いいえ私達は殺しを生業に家業をしています。五爪の虎組員候補生含め手はかりません。

私達が責任を持って排除するそれだけです。やくざさんの力は一つも借りることはないでしょう。

理と確認をします。遺体が新しい花を咲かせるだけですそれを見守っていてくださいとそっと廉次郎の手を握りしめた。

総動員して今夜ガードナーを執行し死に花の狂彗参列の組員を片づけることに同意を承った。

各自自分の判断で殺しを執行しろ。と夜桜隊の桜の文様が入った籠手に伝達した。

その命令を桜の花弁のような鱗を纏った鯉が空中で歪を作り撥ね泳ぐと皆に伝達を脳波に送る。

それを受諾した夜桜隊は全員胸からガードナーを解き放ち方に並べて漆黒の夜を駆け回り移動する。

コンクリートで作られた都市に桜の花弁のような羽毛を残し薄紅色の羽をした鳥が羽を広げて一斉に飛び立ち狗龍会傘下の部屋に被弾し組員を啄める。その中には包丁や拳銃で抵抗する者もいただろうが。殆どの狗龍会組員は両眼を失い刃のような羽で胴体や首を斬られ血を流し出血多量でこの世を去った。

一夜で大半の人数を失たことに気が付かない狗龍会らを横目に夜桜舞は凛とした態度で病棟を後にした。

部屋中に赤い血液の花が散る頃ドラクロとクロウディアと綿菊と三人が出会う。

ドラクロ:今日はどんな女と出会いがあるのかな?。

綿菊:この店の酒は何だかまずくて私の口には合わないな。ちょっとお兄さんどこかで飲み直しませんかとドラクロに言いよる。

クロウディアはドラクロの顔写真をちらっと見てポケットに忍ばせドラクロの背中に覆いかぶさる。

クロウディア:少し悪酔いしたからどこか静かな所で飲み直しませんか?。私疲れたのでホテルでも行きませんか。

綿菊:そんな女ほっておいて私と飲みに行きましょうよとドラクロの手を力いっぱい引く。

クロウディア:うるさいんだよチビが私の男だぞ。と言い張る。

ドラクロ:おいおい両手に花かよ。どっちもいい女だなぁー。分かった近くに俺専用の貸し切りホテルがあるそこに行こうと二人を立たせて両脇に並べた。

三人は世間話を込めごちゃごちゃした中ホテル街へと入るとクロウディアは殺気を込めた手刀でドラクロの首を強打しドラクロの気を完全に失わせそれを見た綿菊は声を失う。

クロウディア:さてとこいつの持ち物検査だ結構持ってるなぁーこいつのカードでこのホテルに入るか。

綿菊は急いで小刀に手をかけるが胸元から夜桜隊の認証手帳をクロウディアに見せ言う。

綿菊:私は八重の桜一門黒剣士三番隊隊長補佐です。この人を確保しました手荒な真似は許しませんよ。

クロウディア:お嬢ちゃん黒剣士か、ここでやり合うのもなんだからこいつを運ぶの手伝ってよとはにかむ。

相談は後程ゆっくりとしようじゃぁ足持って私腕持つからとドラクロの頭を階段に打ち付けながら手荒に運ぶ。

綿菊:首から嫌な音しましたよそんなに手荒に扱って大丈夫でしょうか。

クロウディア:いいのいいの多分起きないから。と乱暴に運びロビーにあるエレベーターの前にドラクロを横たわらせる。

クロウディア:私の手刀で起き上がった奴はいないからね。多分二時間は何をしても眼を覚まさない。

さてと本題に入ろうかと茶色い眼で綿菊を見下ろす。

お前は金目当てじゃなさそうだしこの冴えないマフィアの坊ちゃん相手に何を企んでいる。

綿菊:それをお話しすることはできません。死合うならここでと小刀に手をやる。

クロウディア:いいややめとこう。私は私の目的をはらすのみ厄介事はごめんだ。

こんなチビを奪い合い、殺合うしなんざまっぴらごめんだそれより名前は?とエレベータのボタンを連打し言う。

綿菊:任務ですから名前は明かせませんと光沢のある黒いエレベーターが下りてくるのを二人で待つ。

ほんとここシーンとして警備もないんですね。

クロウディア:まぁこいつの自宅みたいなもんさ毎晩女が出入りしている。

今日は二人釣れたからいいんじゃないの。まぁこいつにとっては最悪だろうがなぁぁボロエレベータまだ下りてきやがらねぇと口を濁し何かにつけて文句を言う。

綿菊は思う。こんな綺麗な人なのに内面は野蛮な人なんだぁー。

綿菊:この人一生下半身不随ですよね。

クロウディア:いいんじゃない。腰振るだけが仕事みたいな奴だからあぁー重い贅沢な物ばっか人の稼いだ金で食いやがってと金的を蹴り上げドラクロを引きずる。

こいつが身にまとう小奇麗なスーツも自分で稼いだ金じゃないし人から取り上げて見繕った奴ばかりだ。

こんな奴の命や健康なんか知ったことか。あんた優しんだなこんな奴にの同情心って奴があるのか。

こんな奴屑の中の屑だよ。

綿菊:いや同情はしません。私はこいつの行ってきた犯罪と言う犯罪を身に持って体感してもらいたかっただけです。それが任務ですから。

二人はドラクロを自宅のベットに投げ捨てるとクロウディアは自宅に運ばれてくる盗品を探し出した。

綿菊はドラクロが飾るインテリアや宝石に眼もくれることなく注射器を取り出しいう。

綿菊:かなり痛いでしょうがと夜桜隊が考えたインヴォーク蟻という体内神経伝達遮断物質を含む液体を気を失って眼を覚まさないドラクロの額に打ち込んで様子を見た。

断末魔と共にドラクロは眼を覚まし綿菊は澄ました笑みを浮かべて動けないドラクロを観察した。

綿菊:痛いでしょうね。筋肉組織が断裂していきますね。ドラクロさんプチプチいうのが分かるでしょ。

ドラクロは悲鳴を交えながら胸を掻き毟ろうとするような行動を見せ喉を詰まらせる。

綿菊:相当痛いみたいですね。とその苦しむ映像を桜籠手で録画し映像をガードナーの眼で仲間に送った。映像解析をして死に花の狂彗に鮮明な映像を送ってくださいと一言告げる。

ドラクロは何度もヒーヒーいい失禁しながら悶ええる。それを首かしげて綿菊はドラクロの部屋を観察しドラクロの横たわるベットに腰を据えた。

こんなホテルまがいな自宅で女の人とそういうことしてエッチな人は嫌われますよとドラクロに跨ってドラクロの鼻を拳で強打し苦しさを紛らわせた。

綿菊はベットの端に座り言う。

そのインヴォーク蟻はね神経のいたるところを攻撃し痛みが激しい所を集中して蝕むんですよ。

殴りまわされたら多分一時は痛みが和らぐでしょうがね。まだ殴られたいですか?。

多くの命を奪てきたのですから当然でしょうがね。貴方の部屋ざっと計算して数億ルークは稼いでらっしゃるそれも人から剥ぎ取ったお金でね。

その人達も痛かったでしょうし死にたくはなかったでしょうしね。

貴方も自分の罪を体感できていいのではないでしょうか?。お父さんに最後の電話をしますか?。

ドラクロは涙を流しながら足をバタバタさせのたうち回り首を横に振った。

綿菊:そうですかまぁ貴方が苦しんでる様はお父さんに送りますがねそれでは仕事は終わりましたので。

と言ってクロウディアを呼び止め二人でドラクロの顔面に強烈なパンチを打ち込んだ。

クロウディア:さてと盗品は全部回収したし私はこれで・・・

綿菊:ドラクロさんは動けないようなので遊べないようですし私もこれで・・・

悲しみを溜めて咳き込むドラクロを横目にクロウディアは裏に止めておいたトラックから手下150人を呼び盗品を運び綿菊は欠伸をしながら背伸びをしてその場を去った。

さてと任務を終えたので報告に戻りましょう。最後の大仕事は新人の腕にかかっている。

働きずめだったので少し私は休ませてもらいましょう。下らない任務でした。

騒ぎを聞きつけた狗龍会組員が急ぎ足でドラクロの自宅に向かい走り出す中私は口にピーチ味のキャンディーをくわえよそよそしくその光景を見て歩く。

ドラクロ宅からの火災報知器の音が耳を掠める。その火災報知器の音が私にしては笑いが出てくる。

悪人殺すのって楽しいなって気分になってくる。だけどどこか何か足りないような気がする。

そう感じた時盗品を運ぶトラックに乗る黒髪の長い女と運転席で笑うぎらついた赤眼の男が眼に止まり何だか楽しそうに思え羨ましくも思える。

この街は奪う奪われ殺す殺されを繰り返し成り立っているんだなぁーと思える。

雑魚でも明日は金持ち、命も盗まれた方が悪いのか自分の落ち度で死ぬのが悪いのかなぁーと思う。

自分の生活も自分の命も守るのも案外楽じゃないなぁーと痛感して任務を終えた。

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