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ダークな感じさそれでいい  作者: 濱上翼
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第32話、最強鍛冶師?ムートンとの再会

盗賊蔓延る西の大陸では赤い旗元に獅子を掲げる盗賊崩れの赤風特攻隊が勢力を徐々に伸ばしていた。黒剣士の派閥から抜けだした自由奔放に生きる三盗賊がいる。

両目は赤く左顔には青い炎の刺青が目じりと頬にかけ彫られている頭目狂獅子ブラッドロアである。

その傍らに落ちぶれた貴族クロウディアと強欲な男ダートンがいる。

今日も何やら強奪を繰り返し旅をする。

ブラッドロア:ここでは弱小派閥が列を作る中俺達赤風特攻隊は150名を配下に収め狗龍会傘下に収まった。武力衝突があれば起用されるだろう。

俺達の武闘派の仕事は盗品を売り流す仕事も含め様々だ気合いを入れていけ。

ダートン:もう疲れたよ500時間労働か。最近非難民も増えてきてここいらは無法地帯さ。

クロウディア:へこたれるな。それが私達の統率力になるんだ。

ダートン:良いよな姉さんは休んでばかりで手下もキーキー言っている。

少しは手伝って下さいよぉー。

クロウディア:私達は武闘派だ休みも必要さ。何か小競り合いでもあれば剣を抜いてやろうか。と大きな欠伸をした。

ソファーでくつろぐクロウディアを横目に鍛錬を怠らないブラッドロアは言う。

ブラッドロア:あぁーこの武器もそろそろ寿命か。そろそろ新しい武器でも調達しようかねと血ぬられたボロの槍を見つめ言う。

ダートン:鍛えてばかりで暇しやがってと小さく言う。

ブラッドロア:あぁーそうそうここいらに最強の鍛冶師と名高い名前何だったかなぁー。

クロウディア:知らないぃー。

ダートン:そう言えば流れ者の鍛冶師ムートンとかい言うみすぼらしい奴がいたような。

ブラッドロア:ムートン何処かで聞いたような・・・。あぁ思い出した餓鬼の頃店を半壊させた事があったなぁー。あの時はこいつを作って貰って振り下ろしたら店の大黒柱を真っ二つだったな。

その時の親父の悲しそうな顔が忘れられない。新築壊したから結構愕然としてたな。

確かあの親父の店ムートンの憩いの場だったよな。

クロウディア:ぁーあ思い出した看板が斜めに傾いて蜘蛛の巣が落ちてきたなぁー。

そこいら中小蜘蛛だらけで大騒動だった。ムートンは眼が悪いのかゴキブリと思って殺虫剤を巻き引火して店は全焼して傑作だった思い出した思い出した。

ダートン:そんな傑作な話しがあったんですか。

ブラッドロア:あぁーあいつ今頃何してるのかなまたこの槍打って貰いたいなぁー。と眼の前に屋台を必死で引く白い雪だるまのような体つきのムートンと眼が合う。

ムートン:この坂を越えればおとぎの国か。とため息を吐き体中に汗をかきジュースの瓶を飲みほし笑顔を浮かべる。

事務所から照り返す熱い太陽の下ムートンは鍛冶屋台から少し手を話すと坂道を一気に逆走させ驚きの声を上げる。

ムートン:あいやーおいらの屋台がぁーと間抜けなムートンは後を追う。

久しぶりのムートンを笑顔で見送ったブラッドロアとクロウディアは大笑いする。

ダートンは不幸なムートンを助け事務所に案内した。

ムートン:いやぁー助かった一時はどうなるかと思いましたとポシェットからハンカチを出し熊のような耳から耳汗を拭う。

クロウディア:ここは難民が溢れ交通規制をしてるからね。衝突事故を起こせば無期懲役だよ。

まぁ俺達の顔がきけば楽勝だけどね。

そこで何だがタダで槍一本作ってくれないかな。とムートンを脅す。

ムートンはびくびくしながらブラッドロアの殺意がこもった赤い眼玉を見返す。

ムートン:いやぁーそれはぁーちょっと。

ブラッドロアは密やかに肩を叩き握力を込めムートンの肩をもんだ。

お願いしますよムートンの親父、この槍を打ち直してくれよ。

ムートン:この槍は相当人を殺してるな。と槍の刃先を見て眼を細め言う。

打ち直しは良いけど条件がある。この槍にお前達子分の血をかけ最強の怨念を込めた槍を作りたい。そうすれば見事な槍が一本完成する。その槍は多分一振りすれば一気に周りの者達10人を斬れる特殊な槍となるはずだ。と注射器をとりだし言う。

ブラッドロア:そうかムートンの親父やってくれるか。

ムートン:ただし私はその後食欲が増すため飯代は貰うぞ。

ブラッドロアはムートンの親父の頭を撫でまわし喜んで交渉成立を果たした。

ブラッドロア:そうか請け負ってくれるかさすがは名人だ。

今度はどんな槍が手に入るのか期待して寝れそうもない。

ムートンは首をかしげながら折れ曲がった槍をタダ見つめた。

ブラッドロアから託された血で塗られ錆ついた槍を手を両手に取り鍛冶屋台に歩み寄り火を起こした。

もくもくと煙を上げる鍛冶屋台の炉から燃える小炭を作り火の温度を調節した。

そして暇そうなクロウディアを呼び付け川から水を汲むように言う。

クロウディアは嫌そうな返事をしながら腰を起こした。

ムートンは血塗られた槍を炉に加え素材を真っ赤に熱してから再度加温して延ばして叩いた。

鍛造した槍を成形し刃の部分に炭の粉を塗りそれ以外の部分に泥を塗ってから温めた炉で固めた930度の熱を帯びた炉で4時間以上焼き汗を流す。

次第に体重も減少しゲッソリとしたムートンの体は縮小する。

そして沸騰した湯からでんぷんが揚がる直前位に熱した油を用意しその中に入れる。

そうすると表面が硬化され内部は軟らかく折れにくい軟鉄ができた。

後は一度焼き戻しを入れた上で研ぎ入れを行い今までの不服と怨念を込め槍頭が出来上がった。その工程をため息交じりで見るクロウディアにムートンは笑顔を送る。

ムートン:ついに完成した後はこれを接合して飾りを作るだけだ。

ムートンは楽しそうに鼻歌を歌いながら予め作っておいた黒い蛇がらの柄に赤い渦が巻く棒と槍頭を接合するため一時間休憩を置き額から遮光眼鏡をかけ槍頭と柄を眩しい光を上げながら接合した。

それに昔作っておいた青い眼の銀の龍に右翼が生えた得体のしれない物を接合した。

その銀の右翼龍は口を大きく開け多くの魂を喰らうような口と眼つきをしている。

右翼には鋭い釜のような刃があり爪は槍を確りと握っている。

完成した槍をムートンは自慢げに振ると右翼の銀の龍は黒いため息を吐いたような斬撃音を漏らした。

そしてここの尻尾の先端を押すと無数の銃弾が槍先から飛び出ると言う不思議な槍である。

ブラッドロア:黄金龍から退化したようで何だが面白いじゃねぇか今度は飛び道具もあるのか気に入ったぜムートンの親父と鼻を鳴らす。

ムートン:弾を込めるにはここをこうやって回して補充する。と熱心に槍の仕組みを一時間解説したがブラッドロアは全く聞いていなかった。

槍も出来た事だし今日は宴会と行こう。と煤だらけの顔と瞑らな瞳でブラッドロアの喜ぶ顔を見つめる。

華やかな宴会の席を用意しムートンに酒をすすめるクロウディアを横目に嬉しそうに新たな槍を振るうブラッドロアと暇そうに肩肘をつきその光景を見るダートンその虚ろな眼には何も映っていなそうだ。

三人囲まれムートンはぐったりと酔いつぶれた。

それを見たクロウディアはにやにやしながらムートンの所持品を集め売れそうな物を酒ビンを払いのけテーブルにぶちまけた。

クロウディア:結構いい鉱石を集めているようだな。

ブラッドロア:槍もタダで手に入ったしムートンの親父には出て行ってもらうかと重たいムートンを抱え上げパンツ姿のムートンをあざ笑いながら道端に放り投げた。

そして両手を払い赤い眼でムートンを見下ろした。

ブラッドロア:さてとムートンの親父が稼いだお金も数え終わった頃だし事務所も変えて姿を消そうかな。

俺達は三盗賊だ悪く思うなよ。

クロウディア:結構この親父各地で稼いでいたようだ。全部頂くのも忍びないしと縞々のパンツに少しだけルーク紙幣を数枚入れてムートンの額にキスした。

ダートン:さてと頂いた所持品で今日は何を食べようかな。

ブラッドロア:そうだなぁーと黒い車の運転席に乗りながら言う。

今度は武器屋強盗の仕事が入ったぞ。手下数名を集めておけこの盗品を売り出して一か月後には狗龍会に献上する金を納めなければならない。

ムートンの親父は殺さない泳がせてまた奪えばいい。また会えるのを心待ちにしているぞ。と黒い車のハンドルに手をかけた。

クロウディアは茶色い瞳で眠ってるムートンに手を合わせその場を立ち去り黒い車の助手席に座りへんてこな形の鉱石を袋に詰めた。

ダートンはムートンから奪った札束100万ルークで顔を仰いで足を投げ出し角が生えたヘルメットを脱ぎ去り髪を手でとかした。

ダートン:あぁムートンの親父も稼ぎになった。偵察虫にも気づかない間抜けでよかった。

事務所も一日借りるだけでこんなに稼げるなんてやっぱり盗賊業はやりがいがあるな。

眠り薬と痺れ薬もたらふく飲ませたから一日以上は起き上がれないだろうな。

今夜はアジトで手下を集めて上納金の話を含め軽く騒ごうか。

この街も住み慣れてきたし盗品をさばく手下にも連絡するか。

なぁブラッドあんたのおかげで荒れた街の統率も取れてきた。

そろそろ結婚も考えたらどうだ。あんたは戦場で働き過ぎるほど戦ってきた。

病気の妹の治療費も全額狗龍会が払ってくれる。

その約束で傘下に入ったんだろ。あんたは仕事ができるし強さもある。

女は選び放題でいいなって思う。

いい話もあるんじゃないか。150人も手下がいる大事な女一人いたっていんじゃないか。と窓の外を見ながら照れくさそうに言う。

クロウディア:言っとくけどブラッドは童貞じゃないからね。

戦場上りは皆娼婦を抱くのさ。好きな女なんかいたら弱みに繋がる。

女なんてどれも同じさ。甘えてでかい顔する女なんか吐き気がする。

気分悪い話しないでくれるかダートン。

ブラッドロア:まぁ気楽に行こう。とエンジン全開で車を走らせた。

ブラッドロアの頭に10年前のロマリア戦線の光景が蘇る。

屍の王レオルドとの戦いでうけた腹部の痛みがぶり返す。

二刀で向かってきた屍の王のレオルドあいつを倒し踏み台にして全てがうまくいっているような気がする。あいつの遺体を地に葬った時なんとなくの快楽を得られなかった。

どんなことをしても面白くない。昔は強い者と死合って打ち負かしたかった。

屍の王又は墓場の剣士レオルドあいつほど強い奴を未だに知らない。

奴を殺してユー大陸は混戦の状態だ。今は訳合って狗龍会に身を落としたが剣誓会のやり方にも正直疲れる。黒剣士で武力衝突を各地で起こし陣地の奪い合いが始まった。

俺も黒剣士と共に戦ったが奴らはこの国の要だった王を嵌めて殺した奴らだ。

俺はそんな奴らのやり方に反発して狗龍会に入った。

だがあの時俺と戦場を共にした黒剣士の女は自分を代価にダーク王を処断した。

争いを都市で起こし鎮圧に向かった王を呼び出し首をその場で刎ねたやり口は汚いが勇気ある行動だと思う。自分の自己犠牲を伴ってそこまでするかと新聞を眼にし思った。

だが市民の眼は明るくなった気がする。と運転席から見る子連れの家族の笑顔をじっと見つめてハンドルを左に回した。

ふっと思うが俺は銀髪の黒剣士の女に心を惹かれるのは何故だろう。

今は国家の作った牢獄で囚人になってるらしいが勇気ある行動だと思う。

また会いたいと思った人はあの女だけだなと口ずさむ。

開拓地帯入ったブラッドロアはせくせくと働く下級市民を見て何故あんなに必死で働かなければならないのかと疑問に思う。別に多額な借金があるわけではない。

働く下級市民も生き生きとして働いてはいないようだ。

何だか無理強いして働いているようだ俺も貧しかったがあんなことしてまで働くのも嫌だなと思う。日雇いで小銭を貰って天候により働かなかったり働いたり不真面目な奴らばかりが集まり街や建物を造る。こんな掃きだめのような街で市民を回収し扇動して人口を徐々に増やしていくのか。珍しい食べ物や暮らしやすい建物を追及してどこの都市にも負けない街造りをしていく。

人口密集地も堅苦しいなぁーと思いながらアジトの車庫に車を止めた。

下級民施設の台所で寄り添って眠る孤児にパンを投げながら微笑むブラッドロアを横切って階段を上るクロウディアに後に続くダートンは二階の部屋に入ると二人して暗いため息を吐き盗品を全部テーブルにまき散らした。

クロウディア:今日の上りはこれだけだ後は手下を待って貿易商人との交渉にあたろう。

ダートン:船着き場の倉庫に深夜十二時頃遅れても気長なメガネ野郎だ文句は言うまい。

クロウディア:あのメガネ野郎は10割も手数料を引きたがる嫌な野郎だ。燃料費がバカ高いとかやってられるかあいつとの交渉は頭にくるぜ。とウィスキーをがぶ飲みしながらイライラした眼でブラッドロアを見つめる。

おいブラッド何をにやにやしてやがる。

ブラッドロア:いや今度これを試せる日が近いと思うとだが飾っておこう。これはムートンの親父を最後に沈める時に使ってやろうと思う。

今は銃もあるしな戦場じゃないのにムートンが必死に武器をさばいていると思うと泣けてくる。

全くあの親父は・・・と薄っすらと笑う。

ダートン:それよりさ親父と会うことになったんだけど。

クロウディア:あぁアバ連れ抱えてる親父さんか本当の名前は興味ないから知らないけどね。

ダートン:狂彗さんだよ名前くらいは憶えておけよ馬鹿垂れが。

ブラッドロア:気に入った女は不幸な死に方をし女を売って生活費を稼ぐ。

ついた字名は死に花の狂彗、性欲に貪欲な男だ。俺も奴の事は好きじゃない。

今追い落とす方法を模索している。

クロウディア:追い落とすて向こうは五万人もの組構成員がいるんだぞ無理だろ。

ブラッドロア:そこで俺は一番上のバカ息子に焦点を当てた。

盗賊だからね俺達は心も体も盗み盗るのさ。そこでお前の出番だ奴にうまく取り入ってくれ。

親子二代対決を仕掛けるのさ。

情報によればかの有名な夜桜隊も密偵を送り込んでいるらしい。

それが誰か分からないが5万の頭目も終わりが近いと思う。

その密偵は大胆にも賭博場を襲撃しその騒ぎが起きたと同時に稼ぎを半減させ今は店はどこも疎らだ。

それを追及されナマズ髭のドンは海に浮かぶことになった。

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