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ダークな感じさそれでいい  作者: 濱上翼
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第23話、火の女神アレスの不満と狼王ダークの怠慢

三人は二階の階段を上ると火だるまになった男が階段から悲鳴を上げて下りてくる。

火だるまになった男:アレス様がご乱心しています。誰か消火剤を持て。

男を何人か用意しろ。宮殿が焼きただれる前に対処しろ。

アレス女王:風呂が沸騰して熱すぎる。何だいこのかび臭いタオルは誰かその使用人の首を撥ねよ。

使用人:もうヤダこんな仕事は・・・。と逃げ出す。

アレス女王:なんだいもう世話役をやめるのかい。情けないねぇー。ちょっとはマシな男はいないのかい?どいつもこいつも気に入らない連中ばかりだ。

あらぁーおぉ見ない顔だねこっちに来て世話役を頼もうかね。

よく見ると小汚い黒剣士のようだね。私に何用か?。

カリス:どうか紛争を収める手助けをして頂けませんか。

アレス女王:ボケた蟲の爺さんは同意したようだがミッドタウンはダーク王の所有物だ。

王それぞれに所有物があるのさ。大体は要塞都市三つに、街、港街、農村、牧場など数個が与えられやり繰りしている。

王の所有物はそれだけではない。行き交う人間、騎士も剣士も農民も農婦も商人も全て王の所有物、好き勝手しようが誰にも文句は言えない。ミッドタウンなんて小さな要塞都市私は興味が無いね。

だけど私を楽しませてくれるなら話しは別だ。王は利益ある事にしか興味はない。

私も古臭い王宮に閉じ込められて暇でしょうがない役に立たない世話役ばかり押し付けられて自由がない。私が求めるのは何か聞きたいか。

カリス:はぁー

アレス女王:背負う苦しさから逃れる事さ。お前達のように自由にどこへでも出かけられ色々な景色や人とのふれあいを感じる事だ。火の女神と呼ばれる私だが危険性は無いのにこんなカビ臭い所に押し込まれ監視され暮らしている。まさに地獄としか言いようがない。

興奮しただけで人を塵に変える能力の不便さこれが私の悩みでもある。

炎人は長生きできない種族と昔は言われたが覆面と特殊グローブを装着する事で力を抑えられ寿命も延命された。

私はもっと外の暮らしに眼を向けたい。こんな所で一生終えるのはまっぴらごめんだ。

私をここから外の世界へと連れ去ってくれるなら同意してもいい。

ラスティーユ:分かりました王軍の主導者として貴方様をお連れすることを誓います。

アレス女王:そうかついにやったぞ後二つ同意を得れば私は自由かと心を舞い上がらせた。

三人は喜び浮れる火の女神アレスの無邪気な笑いに心を打たれた。

それを見てカリスは思った。

カリス:人間を越えれば魔物となる。魔物は多くの仲間の死を得て勝ち進み孤独となる。

その時にはもう誰の声も耳には届かない。

そうなれば魔物は寄り添う寂しさ辛さ痛みを感じる事はもう無い。

魔物には恋愛感情だの仲間意識はないのだ。魔物は孤立の王と変貌をするのだ。

魔物は冷徹の牙で幾千の命を喰らっていくのだ。血の流れる温かさしか感じられなくなるのだ。

人を喰らい過ぎて感覚が研ぎ澄まされ戦いでしか自分の価値を見いだせないのだ。

火の女神アレスを見ているとそんな感じがする。王とは孤独な生き物なのだなと・・・。

行きつく先は忽然と見えている。考えを巡らせ私もそんな魔物に変貌していくのだろうかと疑問に思う。

そう思うとカリスの中で魔物が揺らめき動いたのを感じた。

まるで腹に赤子がいるようにお腹を蹴られた感覚に一瞬陥り我に返り三階へ三人は向かった。

不満爆発のアレスに別れを告げた三人は今回の紛争の張本人と対面するため歩みを進めた。

狼王ダーク、かつて黒剣士の礎を築き上げ功績を認められ王となる。

ユー大陸の数々の戦いに終止符を打ち血で塗られた紅王の首を掲げ皆から尊敬され王となった。

三都市で獣族、月夜の重臣が収める独自の文化を遂げ今に至る。

今では落ちぶれ女に酔っているようだ。数人の女官と戯れる狼王ダークの姿を私達は見た。

ダーク:客人が来たようだ。見るに血に染まった誓いの剣を携え戦場を颯爽と駆け抜け仲間の死を顧みることなく戦う黒剣士のようだ。だがその顔だと困惑しているようだな。

何か用があるのか?。

ラスティーユ:そうですミッドタウンの状況です。お話があります。貴族連中と繋がるマフィアと剣誓会の紛争問題です。

ダーク:あぁー数日前に始まったやつか。マスター教会公認で始まった要塞都市を貸し切り力と力のぶつかり合いの余興だな。

それに発した紛争が激化し抑えがきかないようだ。まぁ黒剣士連中は盛んだからな。

まぁその様子だと剣誓会が不利と見える。負ければ剣誓会存続も危ういだろう。

だから来たのか?。

アクロス:民は苦しんでいるのですよ王もう争いなどしたくありません。数日で何人犠牲者が出ていると思っておいでで?。

カリス:ロマリア帝国との戦争で疲労しきった国は存続危機にあるのです。

身内で争っている場合じゃないのですよ。貴族連中の怠慢と裏金問題どう責任を取るつもりなのですかお考え下さい。

狼王ダーク:仕方がないだろ隔離され暮らす身もうすでに市民は王の力を必要としてないのだ。

王には権限も力も無く全て取り上げられた。今更返り咲く場所もない。

カリス:いいえありますこの機会を狙い王の威厳を見せつけましょう。

腐敗しきった者を斬り捨て王軍を動かす算段をしましょう。

狼王ダーク:そうなればマスター教会が黙ってないぞ。

殺しも遊びと考える奴らだ。それに剣誓会を助けたれたとしても軍事力は全てマスター教会の傘下にある。王軍とは昔の栄光なのだ。七王家が足並み揃えた所でマスター教会と互角に渡り合えるか。

ラスティーユ:いいえ違います王に許された最後の手です。王権の発令をしていただきたいのです。ロウハンと源三と月夜の重臣らを七王家裁判にかけます。

争いはそれで終止符が打てます。王は街を作っただけで権利を剣誓会に奪い取られたなどかんがえたくありません。

七王家全員同意なら紛争を行う者全てに罪と罰を与えられます。

そうなればマスター教会は黙らせられます。争うことなく言葉で解決できるでしょう。

マスター教会がそれを拒めば王権を使い古代兵器を投入して七王家とマスター教会の戦いを始めればいい。

戦う兵ならこの私が集めて見せます。と胸を強く叩いた。

狼王ダーク:それは危険ではないかミッドタウンを中心に全国を巻き込んだ戦いをしろと申すのか。

今剣誓会主導の枠組みをまた王主導の枠組みに戻すとそういいたいのか?。

ラスティーユ:王があってその下に剣誓会がある。私はマスター教会や髑髏査察官らを排除し新たな剣誓会を作りたいのです。ロウハン様のしようとすることは素晴らしいと思います。

だけど市民を蔑ろにする国造りには賛同できません。

私は剣誓会傘下の全ての黒剣士に下級民の苦しさを分かっていただきたいのです。

市民目線の黒剣士でありたいのです。

狼王ダーク:理想を語るのは勝手だがお前にそれができるのか?。

ラスティーユ:苦しいかもしれませんが誓いの剣に誓いましょう。と深紅の誓いの剣を鞘から抜き三人は膝をつき狼王ダークに捧げた。

ラスティーユ&カリス&アクロス:王と市民のために・・・。

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