第18話、蒼き狼との再会
三人と一匹は道端で空を眺め口を開けて暇そうにしていた。
この時黒剣士の抱える大半の仕事は無くなっていた死活問題だ。
そんな三人と一匹の前に黒い高級車が止まり懐かしい女黒剣士氷結のルシルダと三人の弟子が降り立つ。
ルシルダの弟子らしき男黒剣士がすかさず後部座席を開けルシルダの白い手を取り車から下す。
ルシルダ:あぁありがとうアスレイド。
ルシルダの二番弟子アスレイドは無言でルシルダをサポートした。
ルシルダ:埃っぽくて暑いわね。
その言葉に三番弟子アイリスが自販機に走り飲み物を調達しに行く。
ルシルダ:それで今日のスケジュールは?。
その声に一番弟子のレオンがすかさず黒い台帳を開き確認し言う。
レオン:はい朝食の後豹月派の会合です。その後不死鳥派のリリア様と昼食を経て屋敷に帰宅となります。
ルシルダ:ところであの人見覚えがあるけど誰だったかしら暇そうでいいわね。とラスティーユに蒼い視線を送る。
口を開けて三人と見たことがない生物なんだか不憫だわ。それにあの生物なんだか可愛いわね。
一匹必死になって飛んでいる蛾を追いかけているわと高笑いする。
この時ラスティーユはお金がなく飲まず食わず三日目で干からびた表情でルシルダに近づいた。
ルシルダ:あら思い出したわ馬鹿力だけが取り柄のラスティーユさんじゃありませんか。
貴方も噂は聞いているけど三人も弟子ができたのね。私は昔と違って構成員150名を養う豹月派のトップよ。
カリス:150名抱える一派の黒剣士かたや姉さんは総勢3人力の差がありすぎる。でも胸にはアメジストのブローチか黒剣士の等級は同じか・・・。
ルシルダ:私はダークネスを討った日貴方と別れてウッドの森を探索し野山を駆け巡り何と運のいいことに石油が沸く池を見つけて今や豹月派150人をかかえるまでに成長したのよ。
私は運がいいわ。あの後不死鳥派のリリアも戦争で功績を残し跡目を次いで今何と450人の黒剣士を抱える大一派を築きあげてるのよ貴方も暇を弄ばないで私達を見習いなさい。
ラスティーユ:うるせぇ仕事がないんだよ。とルシルダに捲し立てる。
ルシルダは冷たい眼差しで体から冷気を帯びた殺気を滲ませ身構えた。
そして冷静になり澄ました顔で言う。
昔の戦友を見殺しにできないわいい仕事を提供してあげましょう。ちょうどいい案件があるはよ。
アスレイド!!台帳をここに・・・。
アスレイド:はい師匠この案件などどうでしょうか。
ルシルダ:怨念身にまとった髑髏剣士の退治か骨が折れそうね。汚れ仕事好きでしょラスティーユさん。
取り分は5:5でいいわ。貴方なら確実信用があるから前金で1000万ルーク支払うわよ。
カリス:なんとお優しいことでその仕事始末させていただきます。
ルシルダ:弟子は貴方と違って呑み込みがいいようね困った時はここに連絡してとルシルダから名刺を貰いカリスはルシルダと黒い絆をリンクし腕を組み合った。
カリス:凄いなんて幸運なんだ仕事が入りましたよ。
ラスティーユ:あぁむかつくお前髑髏剣士ってどんな奴らか知っているのか実に誰もやりたくない仕事を請け負ってしまったんだぞ。と言いかけた途中3人の黒い絆にメロディーが小さくなる。
確認すると口座に1000万ルークがそれぞれ振り込まれていた。
アクロス:うわぁーすげぇー大金やったぁー
ラスティーユは頭をかきながら言う。
ラスティーユ:お前らなぁー・・・。いいか説明してやろう。髑髏査察官っているだろそいつらが何気もなく人を殺して放り込むのが髑髏の谷と呼ばれる所なんだ。
髑髏剣士はそれは酷い臭いはするし地面には内臓が平気に散乱しているそんなところだ。
日中日も届かない薄暗い中で何千の死者が動き回りそれを始末するのが黒剣士の最大最悪な仕事なんだ。昔は訓練用として使われていたが今じゃ死者の都となっているんだ。
髑髏剣士は知能はないが爪や歯で噛まれたらインフルエンザのような症状を起こして即入院だ。
私達は抗体があり髑髏剣士になるわけではないがね。髑髏の谷に入る条件は腕に太い注射を打ち寝ずに髑髏剣士と乱戦するんだよそんな所さ。
その間も髑髏査察団の連中が平気で死体を投げ込んでくる。終わりがないと思えよ。
髑髏剣士の弱点は胴体と頭を確実に切り離すことだ。それを髑髏査察団は面倒だからって全く黒剣士を何だと思っているんだか。と愚痴る。
あぁー嫌な仕事を請け負った。
三日は眠らずに戦えよ髑髏の谷から生きて帰れるのやら激務だよ。
カリス:情報によると髑髏剣士の個体数は今現在役3000体だそうです。と黒い絆で検索し述べる。
アクロス:一人ノルマ1000体か・・・・と意気消沈する。
ラスティーユ:早速腹ごしらえして向かうか髑髏の谷に行くのは早い方がいい。
通行書を使えばなんらく一日で着く距離だ。列車の中で栄喜を養うぞ。
カリスは列車の売店で駅弁を買い腰に巻き付けた空き缶の中で寝ているバクを起こさないように黒と金色の色合いの列車の車内に駆け込んだ。揺れる車内中駅弁を運び爆睡している二人の後ろに座った。
その時だ列車が走り出すと相席を求めてくる一人の女黒剣士と出合う。
私より年上だろうかすらっとした体格に黒剣士の黒服を身に着け腰には誓いの剣がある。その女性は黒髪が長くまつ毛が長い綺麗に整った顔立ちをしている。
化粧を少ししているのだろうかとカリスは彼女を観察していると彼女が相席を求めてきた。
メロスディーテ:横いいかなぁーと長い髪を垂らし私の顔を覗く。
カリス:私は小さくハイと答えたがその女の威圧に負けた感じだった。
眼は澄んでいたが何か切なさを感じる。
メロスディーテはそういうと私の横に座り膝に誓いの剣を置いて手に持っていたファッション雑誌を見ていた。
もじもじしていたカリスの事を気にかけまた声をかけた。
メロスディーテ:どうかなさいましたか?。よく見たら黒剣士の方ですね。
前で寝ているのが師匠さんですかといびきを察知し言う。
カリス:はい
メロスディーテ:どこの派閥ですか?。
カリス:古龍派です。
メロスディーテ:ほぉ王道派閥の方ですか。初めまして私無派閥のメロスディーテと申します。
カリス:無派閥ですか!?。
メロスディーテ:そうですハグレ剣士ではないですが。事情があって派閥を脱退しました。
今は気長に裏の仕事をしています。
カリス:裏の仕事?
メロスディーテ:はいっと言っても稼ぎはそこそこです。働いたり働かなかったり都市を転々としています。
私の目的は謎ですと小さく笑った。
カリス:そんな人もいるんだなぁーと心で思った。
メロスディーテ:これも出会いです黒い絆リンクしますか?。と言っても友達少ないです。
カリス:そうですねお願いしますといい腕を組み合わせ受信した。
メロスディーテ:それでカリスさんはどちらまで仕事ですか。
カリス:髑髏の谷までです。
メロスディーテ:奇遇ですね私もその仕事です。なんだか縁を感じますね。と雑誌を見ながら答える。
カリス:そうなんですか!!
メロスディーテ:そうです今黒剣士は派閥造りが盛んでお金が流れてこないでしょ。皆生きるのに必死なんですよ。私達も生きてるんです生活があるんです。そこを上の連中は聞きやしない。
本当にむかつく連中ですよ。
カリス:年下なので敬語はいいですよ。
メロスディーテ:はぁこの喋り方が普通なんですよ。お堅いですかね。
カリス:淡々と喋る方だ。私は他人と話すことが少し苦手だがこの人なら大丈夫そうだ。
黒剣士って何を思って生きてるんですかね?。
メロスディーテ:そりゃぁ殺して遊んででしょ。今の時代は稼いでなんぼでしょ。
強さだけでは誰もついてこない。皆楽な方へ他人に頼って生きたいのでしょうね。
私は嫌です他人や弟子を増やすそんなのくだらないでしょ。派閥争い利権争い嫌な事ばかり。
反感する者はハグレ剣士にされてお陀仏でしょ。私は自由にしたいんです。
古龍派出身でしたよね。あのロウハンとかいうお偉いさんは素晴らしい方だと聞いています。
スラム街の孤児を黒剣士に育成した方ですよね。
カリス:そうです。
メロスディーテ:私我狼派出身の黒剣士だったのですが分け合って脱退しました。
我狼派の幹部だったんですけど嫌になってね。最初は面白かったんですけどね。
我狼派の仕事ってご存知ですか?護送車の運転や警備や犯罪者の収容管理などです。
捕まえるのは主に古龍派と不死鳥派でしょ。剣を持っている意味がないじゃないですか。
私の夢を語らしてください。いつか自分の組織を作って自由に稼ぐことです。
自由気ままがいいですよ。黒剣士の仕事は一回の給与は高いけど持続がない。
あんな派閥にいたら病気になりそうですよ。世界はもっと楽しいあんな要塞に囲まれた都市で暮らすなんて狂気の沙汰だそう思いませんか。
カリス:そうですねでも私は人を殺したいとかで黒剣士になったんではありません。ただ憧れた人が黒剣士だったので・・・。
メロスディーテ:あのイビキの主ですか!!。若いっていいですね。今から嫌というほど人であろう者を殺すことになるのに。と鼻歌を歌った
血塗られた刃を振り下ろす感触最高だと思うけどね・・・。
今の若い子は選ぶ権利があって好きな派閥に入れるけど昔は今と違って王道派閥で家の人が決めて我狼派に入隊したら死ぬほどきつい戦争味わってさ。
剣誓会が発足してから35で幹部になってもあんなショボイ護送車護衛だってやる気無くすよ。
何のために誓いの剣とガードナー持っているんだか。
戦争の辛さを味わったことのないお嬢ちゃん坊ちゃんが造る派閥なんて生ぬるいし見たくもない。
それにしても古龍派は自由気ままな組織改革で楽しそうですね。
絶対我狼派批判になりますがね。と苦笑した。
カリス:美人なんだから女の幸せ結婚とかすればいいんじゃないですか。
メロスディーテ:鍛え抜いた体に似合う男性との出会いがあればいいですけどね。
それも念頭に置いての一人旅です。と笑った。
長年者の雑談も聞きながら列車は髑髏の谷に向かう。私は駅弁を食べながら流れいく景色を見渡した。




