第13話、秘湯の猿
翌朝、霧深い岸辺から船に乗った猿集団が降り立ちそれらの罵声で二人は眼を覚ます。
猿:あいつらですお頭、あいつらが極悪黒剣士二人です。
お頭:入浴許可なく奴らが無断で秘湯を使用し社員に暴力を振ったんだったな。と船から浜辺に100人の子分を連れ降りてきた。
お頭は子分の倍はある体格で筋骨隆々で頭にねじり鉢巻きをしている。
体には赤い半被を着て威厳のある猿人であった。
お頭:おいお前ら黒剣士なんだろ。金持ちの黒剣士が入浴代を払わず社員に暴力を振ったことどう責任とってくれるんだと雄たけびを上げ言う。
ラスティーユ:なんだい朝からうるさいねぇー一回の入浴でどうこう言われる筋合いはないよ。
それに天然温泉は・・・
お頭:ガタガタ言わずに持ち物全部置いて行ってもらおうかといい刀を抜き言う。
ラスティーユ:威勢がいい猿だこと。
お頭:誰が猿野郎だって!!黒剣士だろうが。俺はな自分の縄張りで身勝手に振舞う奴を絶対に許すことはない。代金を払えないのならその体に教えてやろう。と子分をけしかける。
100人の子分は刀を抜き言う。
子分猿:黒剣士がどんだけ強いのか見てやる。
ラスティーユ:ちょうどいいカリスこいつらで試し斬りしな。猿人みたいな階級が低い奴に謝ることはない。
カリス:でも人語を話せるんですよ。私達も悪いような気がするのですが。剣誓会の方針では他民族と交流を深めるのが道理じゃないんですか。話せるのなら話で解決しましょうよ。
ラスティーユ:うるさい人語を話せるからって下族民に謝ることはない。暴力で向かってくるんだ。
答えてやろうじゃないかと誓いの剣を抜く。
私は姉さんのハチャメチャな言い分に振り回されながらも誓いの剣を抜いた。
姉さんの誓いの剣を始めてみた。深紅の剣に桜が入り乱れた模様の細い妖刀だった。
覚悟はできてるね夜鳴華月と叫び姉さんが淡い色の古代語が入った黒い鞘から抜くと小さく小鳥が鳴き桜の花びらがちらほらと舞った。
子分猿:100対2で勝てると思っているのかしかも人間の女だ楽勝だ。と姉さんの間合いに猿人が3人入ると真っ赤な血が桜吹雪に変わり死体に早変わりした。
脈打つように見える姉さんの誓いの剣、夜鳴華月は人の血を吸うほど小鳥のような声が高鳴る。
それに答えるように猿人の群れにドタバタと斬り込む。
お頭:話して分かるような奴じゃねぇ。でたらめ黒剣士を殺して連れてこい。と子分をけしかける。
その声に次々と三隻ある船から100人の子分がずらずらと下りてくる。
カリス:皆負けん気が強そうなやつばかりだと思いながら私も姉さんに続く。
カリスは飛びかかってくる猿人を誓いの剣のナックルで顔を殴り俊足で次々と猿人を避ける。
猿人も多勢に無勢カリスの体を押さえつけようと襲うがカリスが発する鋭い針のような攻撃を受け近寄りがたい。
棘を纏ったカリスを遠目で見たラスティーユは怪力で猿人を片手で千切り捨てる。
それでも諦めない猿人は船から一斉放射を始める。
きりきりと黒光りする乱射式銃が浜辺を蜂の巣にする。
それをあざけ笑うようにラスティーユは赤い龍のガードナーを雨避けにする。
赤い龍のガードナーも自意識があるので文句を言いながらもその攻撃を受け流す。
赤い鱗がはげ落ちる再生を繰り返し苦痛の表情を浮かべた。
カリスも赤い龍のガードナーに守られながらも果敢に猿人を弾き飛ばし二人は背表で猿人に囲まれた。
カリス:姉さん数が多すぎます。
ラスティーユは息を切らせて言う。
ラスティーユ:次から次へと全く。
その攻防を遠くで見ていた一団が声をかける。
謎の黒剣士:古龍派武術をあそこまで使える黒剣士がいるとはと不思議そうに呟く。
ラスティーユ、カリスの黒い絆が振動し喋り出す。
謎の黒剣士:お前達何を争っているんだ?。そんなに囲まれちゃってと半笑いで言う。
カリス:誰か知りませんが救援お願いします。
謎の黒剣士:猿人ともめているのか。一体何があった。
ラスティーユ:話せば長くなる。
謎の黒剣士:ふーんしかし凄い攻防だな猿人は一度頭に血が上ったら暴力的になるからな。
少し待て近くにいる仲間を集めて交渉してやろう。
それまで頑張ってくれと黒い絆の交信を終えた。
カリス:ジャッカス=スクリュート初めて聞く黒剣士の名前ですね。と黒い絆の液晶画面に眼をやる。
お頭:どうだ謝るか今ならまだ間に合うぞ。社員を30人くらい殺したので3000万ルークくらいで許してやってもいいがなと吹っ掛ける。
ラスティーユ:下賤な部族めが人の足元見やがって。
お頭:黒剣士には相当復讐したい連中ばかりだ剣誓会ができてから鎬を削られてな。
お前達の首を剣誓会事務所に送れば目が覚めてくれるんじゃないかい。笑みを浮かべる。
ジャッカス:そいつはだめだぜ。と催涙弾を投げ込み言う。
小人族の黒剣士:争いの原因は何か知りませんが黒剣士を殺害しようとするのはよくないですね。
女黒剣士:確かに傑作だ猿人に囲まれちゃって。酒場で笑い話でも作るきかいあんたらはさ。
ジャッカス:猿人に告げる直ぐに武器を置き野蛮な行為をやめろ。
直ぐに国家対策チームが1000名を動員することになった。
我らは泣く子も黙る我狼派黒剣士だ。
女黒剣士:私の名前は黒兎のバニーロック、この小さいのは追い風のラミタス、そしてこの指揮の責任者我狼派一派隊長代理赤い牙のジャッカスだ。
ジャッカス:理由はどうあれ古龍派黒剣士二名の身柄も確保し事情聴取をする。
猿人に告ぐ駆逐される前に武器を捨て投降しなさい。
お頭:へっお偉いさんが出てきたぜ。皆武器を置け留置所でも事情聴取でも構いはしない。
黒兎のバニーロックは黒兎の頭の形をしたミスリル製のヘルム越しから薄ら笑いを浮かべ金髪のロングヘアーを指で巻き上げいじった。
ジャッカス:さてラミタス全員に捕縛術を施せお前の速さなら一分もかからないだろう。
対策チームが着き次第秘湯の湯の検査に乗り出すよう手配しろ。
そういうと小人のラミタスは人影から真っ黒な手を出現させ全員をあっという間に捕縛した。
ラスティーユ、カリスも剣を収めそれに従った。




