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page 4 -心の変化ー

ある日の午後、海水浴に来ていたお客さんの子供が溺れかけそうになった時があった。

その時、真っ先にその子供を助けたのが拓斗だった。

拓斗のその時の顔が18歳にはみえないほど逞しく感じたんだ。

もしかしたら私は、その瞬間に5歳も年下のその生意気な男の子に

心、さらわれたのかもしれない・・・。自分自身も気が付かないうちに・・・。



「拓斗〜!」どっかで聞き覚えのあるでっかい声。愛実だ。

「愛実!どうした?」

「うん、バイト休み取れたから思い切ってきちゃった!」

「はぁ?」相変らずとっぴょうしのない行動をする女だ。

「でもね、宿、一泊分しかとれなかったよ〜残念!」

あたりまえだろ、こんな最盛期の海の宿なんて、一泊だけでも取れたのが奇跡だと俺は思った。

「拓斗が下宿している近くのKsea's って言うペンションだよ」

「しかし、お前もよくこんなとこまで来たな〜」

「だってもう10日も拓斗に会ってないんだよ〜」

「そうかぁ〜もうそんなに経つかな〜・・・」

「そうだよ〜もう拓斗ってばつれないなぁ〜」

愛実の久々の笑顔はみょうに懐かしかった。

ここんとこ忙しかったからな〜・・・。


愛実は俺の腕にからみつこうとする。

俺はその愛実の手をふりはらうでもなく、愛実のしたいようにさせていた。

相変らず元気なやつだ・・・。


俺はなんとはなしに愛実の肩越しに見える海を眺めていた。

その時、海憂の姿が目に止まった。

彼女は夢中になって波を追いかけている。

波を追っている時の彼女は海の家潮騒ではしゃいで笑ってかき氷を口いっぱいほおばっている彼女とは別人だ。

真剣な眼差しでいい波をみつけ、タイミングよくボードを滑らしていく。

風になびく長い髪が女を感じさせる。けっこういい女なんだな・・・。

なんだろこの言いようのない感情は・・・?

もしかしたら、俺は彼女の事、好きなのかな?まさか・・・でも・・・


「拓斗〜!」愛実がでっかい声で俺を呼んだ。


あぁ〜今日は、調子、わる〜ぃ!なんでかな?

あれ?拓斗だ。女の子と歩いてる・・・

彼女?なのかな?拓斗と同級生くらいかな?やっぱ若いね〜かわいいなぁ〜

あの子と居る時の拓斗ってあんなふうに笑うんだぁ〜。


・・・・・


なんで拓斗とあの子の事、こんなに気になるんだろ?

私には圭がいるじゃない、圭が・・・

でも、この何日か拓斗と話したり、海で一緒に泳いだりしている時は圭の事、一度も思い出したりしなかった・・・。

拓斗と出会う前はそんな事なかったのにな・・・。

でも、今、自分の目の前に見えるその光景を私は見れなかった。

嫉妬?まさかね・・・

おかしいの・・・。こら!しっかりしろ!海憂!


でも、自分の気持ちには嘘はつけないな。


その時から彼は、私の心の中に確実に入り込んできたんだ。





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