第七話 接近
二日ぶりの投稿です。
ちょこっとどきりとした真琴
あれから三時間がたった。
それほど翔の症状も悪化せず、順調に回復に向かっていっているようだった。真琴は夕飯用にと護が用意していった翔のおかゆをあっためて、部屋に持って行った。優に渡された風邪薬とお水を添えてである。数分前に様子を見に行ったらちょうど翔が目を覚ましたので、おかゆを用意したといった感じだった。
「翔さん、おかゆ持ってきましたよ。」
「わ・・・わるいな、俺のせいで迷惑かけてさ。」
ゆっくりと体を起こしながら翔が言った。
「そんなことないですよ。いつも僕が迷惑かけちゃってるんですから、たまにはいいじゃないですか。それに、翔さんはいつもしっかりしてますから気にしないでください。」
そばの机にお盆を置き、小さな土鍋のふたを開ける。もうもうとたちこめる湯気をレンゲでかき分けるように、中のおかゆをかき混ぜていく。わずかに卵が入り混じるそれはとろとろにとろけている。
「自分で食べれますか?それとも僕が・・・。」
「!!!????」
「か・・・翔さん?なんか顔赤くなってませんか?もしかして熱・・・。」
「あがってないあがってない!!だ・・・だいじょうぶだから!!それに自分で食えるから!!」
「そ・・・そうですか?」
「あ・・・ああ・・・・。」
やばかった・・・・真琴があんなこと言うから・・・思わず取り乱しちまった・・・・。
あのときから気になっていた。どうしてあの時、俺は真琴をここに連れてきたのだろうかと。自分で言うのもあれだが、俺はそんなに親切な人間ではないとおもう。それどころかこの家で一番の危険人物でもある。親から受け継いだ力のせいであるが・・・・。
「か・・・翔さん・・・・。」
「ん?どうかしたのか?」
「米粒ついてますよ?ほら・・・・ここです。とれた!」
人差し指の先端に翔の口元からとった米粒を付けて、にっこりと笑う真琴。
ああ・・・・もう限界・・・・。
翔はその米粒がついた真琴の指先を口に運んだ。
「う・・・・えっ!?」
米粒とともに真琴の指の腹を舌でたどっていく。
「あ・・・・・・。」
指から口を話した翔は、真っ赤な顔で口をパクパクさせている真琴を見た。おかゆの入っていた皿をわきによせ、布団に手をついて、もう片方の手で真琴のあごの下に手を入れた。
「俺はお前が思ってるほど、人がいいようにできてないよ?」
「え・・・・・?」
さらに顔を近づけさせる。ほんのすぐそこにそれぞれの顔がある。
「か・・・・けるさん・・・・・?」
「真琴・・・俺はね・・・・・・・・・・お前のこと・・・・・。」
がちゃ
「たっだいまー!翔元気になっ・・・・あら、お邪魔だった?」
「ま・・・護さん。」
お邪魔虫登場。真琴のあごから翔の手が離れた。そして立ち上がる翔。
「あ、立てるまでに元気になったんだねー。よかったよかった。」
「護・・・・・。」
「なーに?」
「じゃま・・・・じゃなくて、ちょっと体の調子戻すの手伝ってもらおうか?」
「いぎゃあああああああああああああああああああああああああああ!!」
「・・・・・・・・・・・。」
真琴はしばらく固まったままだったとか・・・・。
ああああ・・・
書いていてなんかむず痒くなってきました。
そんなんじゃこの先も続けられないんですけどね・・・