第四話 拉致!?
一話一話が長いのは、少し気にしたほうがいいのでしょうか?
前書きも長いし・・・・・。
あ、今回真琴の服がぁ!!なシーンがありますが・・・なんとなくやだなという人はまわれ右お願いします。
冷たい平たいものが頬についている。ぼやけながら徐々に暗闇に目が慣れてきた。運がよかったのか、眼鏡は外れていない。
「ここ・・・・どこ・・・・・?」
いまだにさえてこない頭を押さえながら、真琴は起き上がった。そこはどこかの小部屋だった。家具も何もない、窓という窓はすべて板が打ちつけられていた。薄暗い部屋の中を真琴は見回していた。じゃららららと言う音がして自分の手を見ると鎖でつながれていた。手首には警察が使っているあの手錠がある。
「な・・・・なにこれ・・・なんで僕こんな。」
「あ―――――油断した・・・。最悪だわ、こんなん知られたら、護に笑われるなぁ・・・。」
そんな声がして、その方を見ると、真琴とは違い後ろ手に手錠で拘束された翔が胡坐をかいて座っていた。
「か・・・翔さん!!」
「真琴、怪我ないか?」
「え・・・・僕は別に・・・・って、翔さん頭から血が出てます!!」
「ああ、殴られたからな。棒か・・・パイプかな?こんなの大したことないから平気だし。」
「で・・・・でも・・・・。」
「なんか騒がしいと思ったら、気がついたのか。」
がちゃっと音がして、男が数人現れた。一旦視線を翔に送った後、真琴を舐めまわすように見てそれか
ら再び翔に視線を戻した。
「よう、久しぶりだなぁ。」
「・・・・・・・・・・・・えっと・・・どちらさん?」
「覚えてないとは、いいどきょうじゃねーか?あ?若造が、あんときは世話んなったなぁ、東條香月。」
「え・・・・・・それって・・・・。」
人違いなんじゃ・・・・。と言おうとした真琴だったが翔がその声をかき消すように言った。
「ああ、あんときのね。俺、よわい奴の顔は覚えてないんで。生きてたんだ、へぇ。」
「この餓鬼、ぶっ殺すぞ。」
「懲りずにやってんの?またこんなことを。」
「その減らず口は相変わらずだな。」
「そりゃどうも。で?俺に何か用?」
「わかってんだろ?俺らのしたいことなんかよ。」
リーダー格風の男がそういった。翔は顎に手を当てて考え込む。
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「なんだ?急におとなしくなってよ。」
「わからないから考えてんじゃないか。男二人を連れ去って、拉致監禁?何が目的なんか、馬鹿じゃない俺にはわかんないね。」
「男二人?へぇ、そっちのちっさいのは男の子だったわけね。可愛い顔してっから、女だと思ってたわ。へぇ、男ねぇ・・・・。」
そういって、男の視線は再び真琴を捕らえた。今度はそらされることなく、じっと見てきている。
「おい。」
「へい。」
いままでぺらぺらしゃべっていたリーダーの男が、後ろで同様ににやけていた男数人に指図した。するとその男達は、いままで話に入っていなかった真琴の方に近付いて行く。真琴は座り込みながら後ずさっていく。そのたびに手錠につけられた鎖が地面を這ってじゃらじゃらと音を立てる。一人の男がその鎖をつかんで引っ張り、残りの男たちが真琴を捕まえた。
「おい、そいつには手ぇ出すな!!」
翔が、真琴達の方に行こうとしたが、それをリーダーの男が阻み、翔の腹を蹴った。衝撃に翔の身体はその場に沈みこんだ。
「か・・・・っは・・・・・。てめ・・・・。」
「あの子何?おまえのなんなの?」
「・・・・べつに・・・・ただの弟。」
実際には違うのだが、この方が自然だ。
「へぇ、弟ねぇ。それにしてはお前に似てないなぁ、ずいぶんかわいい顔してるし、母親にか?」
「そう見えんならそうなんじゃね?お前らの目的俺なんだろ?ならそいつは離せよ。」
「そうはいかねーな。お前が言う事気かね-時は、可愛い弟に変わりでもやってもらおうか。」
「な・・・・きったねーぞ。」
「なに、殴ろうとかじゃないから安心しな。ちょっと肌さらけ出してもらうだけだから。」
「なにしようとしてんだよ!!そんなことしてみろ、お前ら全員、生きて帰れると思うな!」
「ま、せいぜいそこで、可愛い弟が犯されて行くのを眺めてんだな。」
そういうと、再び翔の腹に蹴りを入れて男は、両脇をつかまれて身動きが取れずに立っている真琴の方に向かった。そしてぐいっと真琴のあごをつかんで上を無理やり向かせた。
「いやに不機嫌そうだなぁ?え?兄貴がなぶられて怒ってるってか?」
「そんなんじゃないです・・・・離してくださいよ・・・僕になにする気ですか?」
「ふ、兄貴にもまさる強気じゃねーか。今からその怒った面をゆがませてやるよ?」
「え・・・・・・。」
すると男は、真琴が着ていたパーカーの首元をつかむと、そのまま両脇に引き裂いた。仲に来ていたTシャツもろとも引き裂かれ、真琴の白い肌があらわになった。
「や・・・・なにして・・・・。」
「ふーん、男のくせに綺麗な肌してんじゃんか?あ?」
「やだ・・・やめてよ・・・い・・・・やぁ・・・・・・。」
男の指が、真琴の肌の上を下から上になぞる。
「それ以上はやめときな。」
という言葉が聞こえたかと思うと、真琴の両脇にいた男たちが消えた。否、床に倒れていた。その内の一人は手が異様な曲がり方をし、うち一人は足が異様な曲がり方をしていた。そして、それを引き起こした張本人の翔は真琴の正面にいる男の後ろにまわった。目が怪しく青く輝いている。
「二度とお日様拝めなくなるぞ。今日はこのくらいで勘弁してやるけどなぁ!!」
そういって、翔はその男を蹴っ飛ばした。男はすぐそばの壁にぶち当たって、崩れた。真琴はその光景に、その場に座り込んで目の前にいる翔を見た。これが・・・あの翔さん?
「え・・・・ていうか・・・翔さん・・・手錠は・・・・?」
みると翔の両手はもう自由を取り戻していた。
「ああ、俺器用だからさ。俺の特技の一つ?さて残ってるやつら、さっさとこいつら連れて消えろよ?ここで一緒におねんねしてたかったら遠慮なくやるけど?」
「ひぃぃぃぃぃ!!」
その翔の言葉に、残っていた男達は翔にやられて地面で伸びていた仲間を連れてその場から逃げていった。それを見た翔は振り返り、ほほ笑みながらしゃがみ込んで真琴の顔を覗き込む。もういつもの翔に戻っていた。
「大丈夫か?今はずしてやるから。」
そういってポケットから取り出したのは・・・・。
「じゃーん、ヘアピン!」
「え・・・・まさかそれでとれるんですか?」
「コツがいるけどな?」
といって鍵穴にそれをさしこみカチャカチャと動かしていくと、かしゃんと音がして簡単に手錠は外れた。
「ふぁ・・・・とれた・・・。」
「だからいったろ?これさえあればこんなの朝飯前なんだよ。」
そういった翔はそのまま真琴を抱き寄せた。しっかりと腕の中に閉じ込める。
「か・・・翔さん!?」
「怖い思いさせてごめんな?今回のは全部俺が油断してたせいだ。」
「でも・・・あの人たち、翔さんとは違う名前言ってませんでした?」
「ああ、よくあることだからな。俺に似た奴いっぱいいるし。護も充も俺に似てたりするだろ?」
「まぁ・・・そうですけど・・・・。その人も親戚かなんか何ですか?」
「そんなとこだな。」
ぽんぽんと真琴の頭をなでて、翔は真琴を解放した。
「しっかし、ここどこだ?」
「空きビルとかですかね?」
すると、部屋の外から足音がして、しばらくしてドアから現れたのは見知った顔だった。
「翔!琴ちゃん!!!」
「二人とも、無事?」
「お、遅かったな二人とも。」
「護さん!充さんも!どうしてここに?」
その真琴の問いかけには充が答えた。
「僕が、翔の携帯の位置調べてきたの。翔からワンぎリコールあったから不審に思ってね。」
「あらら、琴ちゃんどうしたのその服。あ、翔に襲われて・・・・・。」
「え・・・・・。」
「んなわけあるかこのばか!!!お前の頭にはそれしかないのか!?」
「冗談だよー。でも、なんか上にかけてあげようよ。はい、琴ちゃん。」
そういって護は真琴に自分の着ていた上着をかけた。
「あ・・・ありがとうございます。」
「・・・にしてもー。珍しいねー翔がこんなとこでとっ捕まるなんてさ、油断してた?」
「来ると思った・・・・。ああそうだよ。まさかこんな昼間っからこんなことされるとは思わなかった。」
「ぷっ、やけに素直じゃん。いつもこうだったらいいのにねー充。」
「護は少し空気読んだ方が良いよ。」
「ちょっとそれどういういみなのさ!!」
「さーて、夕飯の材料買って帰るか。」
「あ、そういえばそうでしたね。・・・そういえば・・・買った物どこ行ったんだろ・・・。」
「それなら、隣の部屋に・・・ほらこれでしょ?」
しばし姿を消していた充が荷物を抱えて現れた。どうやら真琴達と一緒にここに運ばれたらしい。何か律儀だ。
「よかったですね。」
「だな・・・また買いに行くのは疲れるからな・・・・。」
こうして、僕は先に翔さんと家に帰ることになり、護さんと充さんで夕飯の材料を買ってくることになった。まぁ、服の前が破かれてる状態で、スーパーなんかに行きたくなかったからなんだけどね。そして僕は家に帰って驚いた。なんと僕の部屋ができてたのだ。部屋はもともと空き部屋だった翔さんの部屋の隣の奥の部屋。向かい側は充さんで、ななめ向かいが護さんだ。もともとのアパートが狭くてベットはなかったはずなのに、その部屋にはシングルサイズのベットが置いてあったり、僕の持ち物がきっちり、箱に詰められて置いてあった。家具はベット以外は僕のもともと使ってたものが運んであった。僕は帰ってきた護さんと充さんに何度もお礼を言って、張り切ってハンバーグを作った。
いい解決方法模索中です。
うーん・・・文才がほしい今日この頃・・・・。
あ、読んでくださりありがとうです。