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Magical Encounter  作者: 朝比奈 黎兎
第三章 『過去』
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第二十三話   瓜二つ

あの人登場です。(あの人って誰って感じですよね)


一回名前だけ出てきたあの人です。

敬語使ってない真琴が新鮮(隆以外は敬語ですから・・・)

 

「・・・・・・・・・・・・・おは・・・・ようございま・・・・す?」


 こんなたどたどしい挨拶になるのも無理はない。目の前にいるのは見知った翔の姿。なのだが、何故かそれが二つあるのだ。


「おはよ、真琴。」

「・・・・・・・・・。」


片方はいつものようににこやかにあいさつを返してくれたが、もう片方は黙ったまま真琴の方を見てきた。するとそんな真琴に気がついた護が近付いて来てこう言った。


「さて、問題です!じゃじゃーん!翔はどっちでしょう!」

「え・・・それは、右側じゃないんですか?」


右側にはにこやかにあいさつした方が座っている。


「ピンポンピンポーン!だいせいかーい!!」

「でも、じゃぁ・・・左側は・・・・・。」


その真琴の問いには翔が答えた。


「東條香月、歳はおんなじ22。」

「持ってる能力は『服従』、『封印』、『破壊』、『抑制』!すごいよね-四つも持ってんだよー?一個頂戴って感じ。」

「・・・翔とは異母兄弟。だから顔もそっくり。」

「いぼきょーだい?」


我ながら間抜けた聞き返しだとは思ったが、それをまさかの他人に言われた。


「充、異母兄弟なんて言っても、お子様にはわかりにくいだろ。母親が違うってことだよちび。」

「そ・・・それぐらいはわかってますよ!!!ただ突然で思わず聞き返しただけです!!それにちびって言わないでください!!」


一番気にしてるんだぞ。背の事は。


「ちびにちびっていっちゃいけないわけでもないし。ガキは引っ込んでろ。」

「が・・・・ガキっ!?」

「見た目中学生にしか見えないのにガキじゃないってか?どう見たって餓鬼だろ。百人がそろってそう言うね。ちびで餓鬼だなんて、王道だな。」

「ちびでもがきでもない!!」


いつの間にか真琴と香月の口げんかが始まった。間に挟まれた翔は居所を無くし、早々にその場所から逃げ出す。護はその光景をあはは、と笑いながら眺めていて、充は携帯のムービーで撮っている。


「だいたい、会ってすぐにいう言葉がそれってどういう脳みそしてるの!?」

「俺の脳みそはおまえよりはいいとおもってまーす。もう少し勉強した方が良いんじゃねーの、ちびっこ。」

「うにゅ――――――――――!!うっさい馬鹿月!!」

「てめぇ・・・勝手に人の名前いじくんじゃねーよ。ちび琴。」

「なんでそうなるんだぁ!!ちびってつけるなぁ!!」

「ちびちびちびちびちびちびちびちびちびちびちびちびちびちびちびちび・・・。」

「うひゃぁ・・・・・・・・・。」


ちびって真顔で繰り返すこの人が嫌いです。だから思いっきり怒りを込めてこういってやった。


「馬鹿月のあほぉ!!!!!!」

「ってっめー。表でろ!たとえ餓鬼でも手加減しねー。」

「ガキじゃないから結構だ!!」


そこでようやく翔が仲介に入った。


「まぁまぁ、落ち着けって。香月も真琴相手にムキんなるなって。真琴も香月相手じゃむかつくだけだし・・・な?」

「ふん!」

「ぶぅ・・・・あれ絶対翔さんの異母兄弟とかじゃないですよ。悪魔ですよ。前世は鬼ですね。」

「お前はいつまでたってもガキだろうな。」

「むきぃ!!」

「あっはははははは!!!香月、琴ちゃんに嫌われたね―――――!」

「好かれたくもない。」

「はぁ・・・俺とおんなじ顔でそこまで嫌味言いふらすんだからなぁ・・・。俺にも結構とばっちり来るんだけど?この前だって、お前と間違われてつかまって、頭から血が出た。しかも真琴にまで危害が・・・・・。」(第四話参照)

「あ・・・・ああああああ!!そうだ、どっかで聞いたなって思ったら、やっぱ馬鹿月なんか嫌いだぁ!!」

「おい、なんでお前(翔)はともかく、このちびにまで恨まれなきゃいけねーんだよ。」

「うっさい!!馬鹿月のせいで拉致られる羽目になったんだぞぅ!!」

「へぇ、そりゃいい経験積んだな。別に何もなかっただろ?翔がいっしょだったんだったら。俺はなにも悪い事はしてない。」

「した!僕はともかく、翔さんにはした!!」

「はいはい、わかったわかった。ガキは保護者のところに行ってろ。」

「その笑顔やだ――――――!!」


おんなじ顔なのになんでこうも性格違うのか理解できない。僕はこの世で初めて嫌いな人が出来ました。・・・・いや・・・・。


「馬鹿月は二番目・・・かな・・・・。」

「何が二番だって!?」

「嫌いな人ランキング。」

「ちなみに一番はだれなの?」


護が聞いてきた。正直、どっちが上だかわからないが僅差であの人が上だ。


「繁春さん・・・・。」

「あ―――俺も同感だよ琴ちゃん。あいつ死んじゃえばいいのにねー。」


貴方一応あの人の子供ですよね。いいんですか?そんなこと言って。しりませんよ?


「そうか、お前があの人が命令で調べにいったって言う・・・ふーん。なるほど・・・案外いい線いってんじゃん・・・・。」

「何の話だ、香月。」


翔が香月のつぶやきに反応していった。


「まぁこれとはたぶんそんな関わりないけど、一応教えといてやるよ。俺らは既に、『白姫』の正体をつかんでいる。」

「な!?」

「嘘・・・・・。」

「冗談やめてよ。」

「冗談なんじゃねーよ?ある程度調べはついてんだ。お前にしちゃのんびりしすぎてるんじゃね、充。」

「そんなことない・・・・いったいどんな手を使った?」

「おっと・・・こっからは機密事項だかな。まぁ、正体つかんでるって言っても、まだ確かな確証がないって感じだな。俺はお前らに協力はしないつもりだし、『不知火』入ってるからな。ちょくちょく顔出してるけど、寝返る気はない。俺は中から『不知火』をつぶしたいだけだから。」

「悪趣味だな、香月。つぶしたいならなにもそんなめんどくさい事をしなくても良いだろうが。」

「ふん、俺がどう動こうと勝手だろ?それに、俺が『不知火』で『白姫』を探すのを手伝っているのは、『白姫』は必要だからだ。特にお前にとってはそうじゃねーの?」


香月は翔を見てそう言った。


「まぁな・・・。だがそれとこれは話は別だ。お前ら『不知火』が見つけたとしても、『白姫』はあの爺の良いように使われるだけだろ。何考えてるかはしらないけどさ。」

「そのとおり。でも、それでも俺はこっちに来る気はないね。ま、俺に出来る範囲だったら協力でも何でもしてやるけどな。」

「矛盾してんねー香月。ならいっそあの人殺しちゃっていいよ?」

「いやいや、あの人今俺の上司だもんでね。そうもいかないっての。」

「うへー、あの人の部下とかやってらんないでしょ。」

「まあ、もうなれたさ。お前らがあそこ抜け出してからの付き合いだぜ?」

「ごしゅーしょーさまー。」


棒読みなのが丸わかりの護の発言に、皆笑いをこぼした。


だんだん終盤に差し掛かってきてます。


香月と真琴のやり取りは書いてて楽しいです。(笑)

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