第十五話 親子
サブタイがあれですが・・・でもそれっぽくは全然ないですね。
この話で親子のきずななんかないに等しいって言ってる感じがします。
そのころ、翔達はというと何の進展もなかった。充の能力以外、頼れる物がなかったのだ。今その充はずっと探し続けていた。翔はいらいらしっぱなしでソファーに座り、護は自分の部屋にいた。そしてそっとたんすの一番上の引き出しを開ける。そして思わず目を疑った。そこには真琴にかけた術とリンクさせた糸が置いてあった。複雑に縛られたそれだったのだが、今はちぎれてしまっていた。
「琴ちゃん・・・・。っ・・・誰がこんなことしてるんだ・・・。」
滅多に怒りなど覚えない彼だが、今回はいつもよりもまして感情が高ぶっていた。糸が切れたという事は、真琴にかけた保護術が発動したことになる。それはつまり、真琴の意識を乗っ取り、記憶を探ったものがいるという証拠。自分と同じようなその能力者の中には、護が一番嫌っている人物もいる。すると、ぴりりりりりと携帯が鳴った。突然なりだしたそれに内心驚きながら、こんなときにかけてこないでほしいと思った。いらいらしながら携帯を開くと、そこにしめされていたのは真琴の名前だった。護はすぐにそれに出たが、電話の相手は持ち主であるはずの真琴ではなかった。
『久しぶりだね、護。』
「繁春!!お前がなんで琴ちゃんの携帯持ってるんだよ!!」
鈴城繁春。護の実の父親で、数年前家を飛び出すときに大喧嘩したあのむかつく男。それが今、自分に電話をかけてきた。しかも、連れ去られた真琴の電話から。
『私が彼を連れ去ったからだ。わかってて聞くとはな。』
「何が目的だ。あの子は一般人だ。俺達の事情に巻き込むな!!」
『そうはいかない。あのお方の命だからな。私だって、関係なさそうな彼を巻き込むのは嫌だしね。』
「だったら今すぐ解放しろ。・・・そうか、お前が琴ちゃんの記憶探ってるんだな。」
『やはり、あの術はお前の仕業か。なかなかだな。この私が跳ね返されたのだから。おかげでもう少しのところだったのに、邪魔をされたよ。今この電話の持ち主の少年はおねんね中だ。』
「くそが。場所教えろよ、これ以上あんたなんかの傍にその子をおいてはおけない。」
『いやだね。お前達のことだ、邪魔するに決まっているだろう。』
「あたりまえだろ!!」
「・・・・・そうだな・・・・・。ではこうしよう、お前一人で来ると言うなら、場所を教えても良い。」
「なっ・・・・。」
『翔君にも充君にもここの場所は教えず、一人で来ると言うなら、教えても良いと言ったんだ。』
「お前、何様のつもりだよ!!」
『いいのか?そんなことを言える立場だと思っているのか?こっちにはれっきとした人質がいるんだ。』
「琴ちゃんをなんだとおもてるんだ。・・・・・わかった・・・俺一人で行く、翔達には用ができたとでも言う。だから、そこの場所を教えろ。」
『言っておくが、お前が少しでも他の人に言えばわかるからな。こちらにはそう言う能力者もいるのをお前は知らないわけはないだろう。帝凜ホテル1532号室だ。』
「・・・わかった。」
護はそこで電話を切った。これはあのオヤジが上の命でやったこと。だったら、これは俺が何とかしなければいけない事。そう心で思い、護は部屋を出て一階におりた。リビングに戻ると、やはり真琴の居所はつかめていないらしい。
「翔、俺ちょっと出てくるよ。」
「こんなときにどこにだ?」
いつにもまして、不機嫌な翔は護の不謹慎な行動ににらみを利かせて尋ねてきた。
「ちょっと買い物にね。すぐ帰ってくるから、じゃ。琴ちゃんが見つかったりしたら、連絡頂戴。」
そういって、護は玄関から飛び出した。バイクにまたがり、指定されたホテルに向かった。残された翔はその様子を窓から見て、後ろでうんうん言ってる充に行った。
「充、護の行き先を解析してくれ。」
「え・・・でも、真琴は?」
「あいつ、真琴の居場所知っていやがる。」
「は?」
「なんとなくだけど、あいつさっき隠し事してる時の目してた。だからあとを捜索してくれ、俺達も出るぞ。車で行くから一台パソコン持って車に行っててくれ。」
「わかった。今から捜索する。」
こういう、張り詰めた空気の時の翔の勘は、とてつもなく当たることを充は知っていた。そして彼らもまた、護の後を追うように家を飛び出した。
護が保護術とか使えますが・・・能力の延長線上で覚えたということにしてます。
なんというご都合主義なんでしょう・・・
お読みいただきありがとうございます。