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魔剣蒐集録Ⅰ  作者: 健康な人
5章:異質と虚飾の寓話
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【幸福の種】

魔剣蒐集録Ⅱの投稿はじめました。

向こうも毎日11時投稿、各話繋がりなしの1話完結型です。

この話込みで、魔剣蒐集録Ⅰはこれでラストです。

読んでくれてありがとうございます。

【幸福の種】


 ある時、ある人物は植物を見つけた。

 その植物は育つと実りをもたらして、

 実りを食べることで腹が膨れるのだと気が付いた。


 その人物は、大いに喜んだ。

 そして、周りのものに声をかけた。

 ――一緒に実りを作らないか。


 一人で出来ない事が、二人ならできた。

 二人で難しかったことが、十人になると安定した。

 十人で悩ましかった事が、百人だと知恵を出す者が現れた。


 人は、それを様々な名前で呼んだ。

 豊穣、効率、力、融和。

 名前と共に役割が見えるようになり、

 その時に手を取り合う人々は気が付いた。


 ――この実りは、区切る事ができるのだ、と。


 誰かが、実りに柵を立てた。効率よく分け合うために。

 誰かが、実りの重さを計算した。皆に行き渡る様に。

 誰かが、実りを保管した。もしもに備えて。

 誰かが……不安になった。こんなにも、腹が膨れているのに。


 そして育ちゆく実りを眺めながら、皆は感じた。


 ――幸福とは、呪いに似ている。


 手放せないような重さを感じるのだから。




 ~~~~~~~~~~~~~~~


 最も古い起源を持つ、と噂される魔剣。

 重さを測る秤だったとも、敵を切り裂く刃だったとも伝わっている。

 人は、不思議とこの魔剣を見た事がない。

 しかしこの魔剣の所為で、人の絆が切り裂かれた……そんな伝承だけが、残っている。


 ~~~~~~~~~~~~~~~


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