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魔剣蒐集録  作者: 健康な人
1章:人と神の寓話
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【勇者の剣】

【勇者の剣】


 第一章・旅立ち

 正義の心を持つ勇者は魔王を討つため、生まれ育った家をたつ。

 小さな村を後にしようとする彼へ、彼を育てた、何時も難しそうな顔をしていた老人が一振りの剣を重たい溜息と共に手渡した。

 曰く、その剣は死んでしまった勇者の母の形見であったらしい。


 第二章・出会い

 旅の中で立ち寄った王都にて、勇者は義憤に燃える友を得る。勇者の屈託のない性格に、気難しいと有名であった彼の者は、周囲の者が驚くほどすぐに打ち解けた。


 第三章・魔王の城へ

 長き旅の果て、勇者は魔王の城へと辿り着く。

 強靭な肉体を持ち武勇に優れ、魔術にさえ秀でた魔王に苦戦を強いられた勇者であったが、彼は僅かな隙を狙い、これまでの旅路の果てに様々な加護を受けた刀身を不可視の鞘から抜き放った。

 驚愕に目を見開く魔王の口から、何事かの言葉が漏れる。

 しかしその言葉の意味を、勇者は知らない。

 彼は大きな体を一太刀で切り捨て、勇者は遂に魔王討伐を成し遂げた。


 第四章・凱旋

 魔王を打ち倒した勇者は友と共に城へと帰る。皆に祝福される勇者の前で偽りの仮面を脱ぎ、王女となった友は勇者と共に末永く暮らした。

 勇者を育てた老人だけが、死の間際まで難しそうな顔で笑われたという。


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 その昔、魔王を打ち倒した勇者が愛用した剣。

 刀身を不可視と為す、とある王族が旅に出る息女の守り刀に施した古い術式が施されている。この術式は魔力の鞘でもあり、勇者の直系である王族のみがその秘めた力を開放する事ができる。

 開放された魔力は黄金に輝き、全てを両断する刃となる。

 標準的な直剣そのものである剣であるが、多種多様な種族から様々な加護を受けたその剣は、勇者が歩んだ道その物であるのかもしれない。


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