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【代替する魔剣】
【代替する魔剣】
古い御伽噺にある、魔剣によって運営される国から流れ着いたと言われる古い魔剣。
精巧な人形のように見えるこれは、
使えば使用者の代わりを完璧に果たしてくれると言う。
労働、判断、戦闘、そして感情までも。
文字通りに自分自身の代わりとなってくれるのだ。
つまり、使えば使うだけ世界が奇麗に回るということである。
実際、そうやって御伽噺の国は運営されていたと伝わっている。
しかし、この魔剣は危険である。
この魔剣を使ってしまえば、誰の代わりだったのか覚えていないからだ。
この魔剣を使った本人でさえも、例外はない。
……例外はない、のだが。
代償として伝わるそれは、果たして悪いことなのだろうか?
御伽噺話の国は、黄金の千年王国を築いたと伝わっている。
我らの国の寿命を考えれば、使う価値はあるのではないか?
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御伽噺に語られる、魔剣によって運営された国にあった――と伝わる魔剣。
精巧な人形のようなこれは、使用者の代わりとして完璧に動く。
同時に、絶対にやってはならないことがある。
「自分を増やすな」
これを守れるものは、この魔剣を正しく使える――のかもしれない。
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