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魔剣蒐集録Ⅰ  作者: 健康な人
3章:伝承と喪失の寓話
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【書き直せない日記】

【書き直せない日記】


 この日記は、非常に危険な魔剣として語られている。

 何がどう危険なのかは具体的に伝わっていない。

 ただ一つ、危険であることに気付けないから危険だ、とだけ伝わっている。


 この魔剣は、危険な魔剣としてその効果も伝わっている。

 なんと、書かれた事が事実になるのだ。

 少しスタイルを良くしてほしいだとか、ちょっとだけ魔力を増やして欲しいだとか。

 そういう、誰でも考える願いを叶えてくれる。


 しかし筆記者本人の事しか書く事ができず、所持品については効果が及ばない。

 そして、効果が表れるまで誰にも見られず真摯に祈る必要があるのだととも言う。

 一度書いてしまえば、書いた記録はこの書物に飲み込まれて戻ってこないそうだ。

 これは失敗も書き直せないとか、そういうスケールの話ではない。


 誰も不幸になっていない。

 少なくともそう見えるのだが、しかし賢いものはこれを絶対に使わない。

 きっと望むものがないのだと、少しの皮肉を交えてそう語られている。




 ~~~~~~~~~~~~~~~


 分厚い表紙で覆われた、白紙の書物。

 書いた者の願いを叶えるという、非常に眉唾物の効果を持っている――とされている。

 人は度々この書物を求めるのだが、書物を守る神官は必ずこう言う。

 「願いが叶った後のあなたは、あなたなのですか?」

 答えは要らない。

 この返答がなくとも、誰も不幸にはなっていない――その筈だから。


 ~~~~~~~~~~~~~~~



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