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魔剣蒐集録Ⅰ  作者: 健康な人
3章:伝承と喪失の寓話
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【絶対に正しい地図】

【絶対に正しい地図】


 ――この地図は、絶対に正しい。


 酒場で飲んでいた男は、そんな口論に出くわした。

 仲裁しながら話を聞いてみると、どうやらこの地図、こんな姿だが魔剣らしい。

 行こうとするどんな場所の地図も、必ず正しく読み取って写し込むという。



 ――なるほど、非常に便利な道具である。


 思った事を口にした男は、しかし口論していた両者から全く違う言葉を受け取った。

 片方からは、便利だろう? と。

 もう片方からは、正しさの証明ができないじゃないか、と。



 男は迷った。

 なるほど、確かにどちらの言うことにも一理ある。

 非常に便利な反面で、この便利さを正しいと証明する事ができない。

 確認すればわかるのだろうが、それなら普通の地図と変わらない。



 考え込んだ男の様子にどう感じたのか、二人の口論は激化した。

 地図に否定的だった男の方が、先に我慢の限界に来たらしい。

 話にならんと、肩を怒らせ立ち去ってしまう。

 残された男は、あいつも強情だなと言いつつ上機嫌だ。

 己を、一緒に冒険に行かないか、と誘ってくる。

 どうやらこの魔剣を使って冒険に行くつもりらしい。


 ――なるほど。これは確かに魔剣である。


 この男は、友ではなく地図を見ている。

 男は申し出をやんわりと断って、

 静かになった酒場で酒を流し込むのだった。




 ~~~~~~~~~~~~~~~


 地図の形をした魔剣。

 地図は古びているのだが、線だけは妙に新しい。

 ただこの地図、分かりやすい欠点がある。

 少しばかりの過剰な自信がなければ、使おうと思えないことだ。


 ~~~~~~~~~~~~~~~



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