表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔剣蒐集録Ⅰ  作者: 健康な人
3章:伝承と喪失の寓話
21/50

【使われない担保】

【使われない担保】


 この魔剣は、これと共に作られた「必ず開く鍵」を使わなければ開かない。

 開けた者はいないのだが、少なくとも開け方はそうなのだ、と伝わってはいる。

 最初に、この宝箱にとても大事なものを入れて、この錠前を掛けたそうだ。

 それ以来、この錠前は一度も空いていないと言う。



 そしてある時、この話を聞いた一人の男は、こう考えたそうだ。

 ――鍵が開かなくても、宝箱を壊してしまえば良いのでは?


 周りもその通りだと納得して箱を壊したのだが、

 箱の中身は空であったと伝わっている。



 不思議に思う周囲に、男はこう言ったのだ。

 ――つまり、この錠前が中身を隠しているのだ!


 そう言ってこの魔剣を譲り受けた男は、

 様々な場所を冒険して、錠前の開け方を探る事になる。

 男は遂に錠前を開ける事ができなかったが、裕福にはなった。



 そして、家族にこう言い残したと伝わっている。

 ――俺の代わりに、この錠前を開けてくれ。


 少なくとも、記録ではそう伝わっている。



 いつしか最初の男が何を隠したのかは、あまり気にされなくなった。

 広く知られているのは、この魔剣の価値が、

 高まり続けている事実だけだ。



 ~~~~~~~~~~~~~~~


 開かれた事がない宝箱だとも、絶対に空かない錠前だとも伝わる、

 大きな錠前の形をしている魔剣。

 この魔剣の真価は中に隠された宝にあるのだと伝わっているが、

 現在の持ち主は、これを「絶対に壊れない鈍器」として使用している。


 ~~~~~~~~~~~~~~~


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ