【王を守る王冠】
【王を守る王冠】
とある王には、不義の噂があった。
とはいえ、それ自体はそう珍しい話ではない。
人々はあまりいい顔をしなかったが、同時にまたかと流してしまうような話でもあった。
これは程度としてはそのぐらいの、よくある噂話だ。
しかし王国の暗部では、噂話に続きがあった。
なんでも、現在の騎士団長は王の不義の息子であるらしい。
団長はその事を知っているが、王はその事を知らないのだとか。
高い実力と確かな倫理、そして人当たりまで良い騎士団長は、
国からは密かに王へと望まれていた。
そこで暗部の誰かが、噂話に己たちが知っている続きを混ぜた。
そうして暫くすると、王の首が落ちた。
その年老いた頭から、輝く王冠は失われていた。
騎士団長は、予定調和のように王へと至った。
安定した平和を築いた彼の治世は、
しかし彼の髪が白くなり始めた頃にくすみ始める。
やがてその国は、小さな噂話を切っ掛けに、
一人の女王が国を治めることになった。
若い彼女は、まるで前王の若いころのような、
輝くような金髪を誇っていたという。
~~~~~~~~~~~~~~~
非常に珍しい、王冠の形をしている魔剣――と、伝わっている。
この王冠を頂く際に下げられた頭には、
美しい金髪が輝いていたと伝わっている。
~~~~~~~~~~~~~~~




