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 人間界の竹林。

 心槍しんそう妖具ようぐ青丹あおにの中にて。


「この浮気者!俺だけじゃないなんて!」

「………」

「あー、うん。なんかごめん」

「………」

「そう遠くない栞太かんたとそちのやり取りじゃ。どうだ。似ておろう」

「………」

「ふふふふふふ。あまりに似すぎていて言葉を失わせてしまったようだのう」

「………」

「あっ。すまぬのう。本物の栞太かんたに言われたかったのにのう。その大切な初めてを奪ってしまったのう。なに、案ずるな。本物の栞太かんたは妾の演技を超えてくるに違いないからのう。ふふふふふふふ。なにせ、妾と大仙人が選んだ人間の子ゆえ。妾の想像を遥かに超えるに違いない。ふふふのふのふふふのふ。楽しみじゃ。心が躍るのう。のう?」

「………」

「ふふ。そろそろ妾はお暇しよう。暫しの間、邪魔者が一切現れぬゆえ、栞太かんたと二人きり、いや、一人と一匹の甘い時間を楽しむがよい」

「………」

「よいよい。礼の言葉は不要じゃ。いやいや。どうしてもと言うのならば受け取るのも吝かではないがのう。今回は。はは。辞退しておこう。では、また会おう」

「………」


 ………。











(2024.4.14)




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