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109.きっかけ
ポメガバース。
九尾の妖狐がその現象を知るきっかけになったのは、遊び回っていた異世界の内の一つ、仙界の蓬莱山の守り手である二匹の龍の内の一匹、白龍と共に仙界を守る黒龍だ。
精神的な重圧が溜まればポメラニアン化するというその飲み薬を、地上で買っては飲み干した黒龍を見た時から、九尾の妖狐はポメガバースに興味を持った。
これは、九尾の妖狐が後継者である凍夜に、異世界から取り寄せた、ポメガバースが記された書物を使って呪いをかけるきっかけになった、異世界の仙界の、黒龍と白龍の物語である。
(2024.4.14)