第2話 自己紹介
◇弁野元気
◾️7月28日PM13:00
「わっ、かわいい!」
「ほんとね。こんなんでちゃんと使えるのかしら。」
「《鑑定》!…大丈夫。ちゃんと《悪食》を持ってるよ!」
女の子たちの喋り声が聞こえる。声の数は…3人か。
(なんだ…?俺は一体…)
まだ意識が朦朧としている。今目覚めたばかりなので当然だろう。
「それにしても、良く考えついたわね。《悪食》スキルを持たせた魔物を、トイレ代わりに使うだなんて。」
「えへへー。やっぱボクって天才だね!」
「…まぁ、あんたが本当に天才かは、使ってみてからわかるんじゃないのかい?」
「かわいい!かわいすぎます!抱きしめてもいいでしょうか!?」
そう言うと白い服を身に纏った少女は答えも聞かぬまま俺を抱きあげた。
「らら!?」(なんだ!?)
咄嗟にでた俺の声は言葉にならず、可愛らしい鳴き声となった。
「はわわ!?鳴き声もすっごくかわいいです!この子、当たりですよ!!」
「らら!?…ら!ららら!?!?」(当たり?何を言ってるんだ?いやそれより…喋れねぇ!?!?)
「そうだねぇ。これなら、ウチのパーティーのマスコットにもなってもらえるじゃないか。」
そう言った女性は露出度の高い鎧を着ている。大きな剣も携えている。どうやらこの女性は剣士のようだ。
(そうだ…俺はトラックに撥ねられて…死んだのか…?じゃあなんでこんなとこに…)
「困惑してるみたいだね。説明してあげようか。」
そう言って黒色のローブ?のようなものを着た女の子が俺に話かけた。依然、俺は抱き上げられたままだ。
「君はボクの《召喚魔法》によって呼び出された魔物さ!君には『スキル指定』で《悪食》スキルを持たせてあげたよ!これから君はその《悪食》スキルを使ってボクたちのトイレとして働いてもらうよ!」
女の子はそんな意味のわからないことを言い出した。
「ら?らら?」(は?トイレ?なにを言って…)
「そうだ!自己紹介をしておこう!ボクはベンデルの街一番の天才魔法使い!ノアだよ!」
「…アタシはエルヴェラ。このパーティーで前衛をしている。」
「私はアリアナ・ホワイトです!神官を務めています!」
勝手に自己紹介を始められた。理解が全く追いつかない。
(魔法使いだと…?漫画かなにかの話か…?いやそれよりトイレって…)
「私たちの自己紹介も終わりましたし、この子に名前をつけてあげませんか!?」
「らら!?らーら!」(名前だって?俺は弁野元気だ!)
「らららら言ってるし、ラーラとかでいいんじゃない?」
「それ!かわいいです!それにしましょう!」
「ちょ、ちょっとぉ。仮にもボクが召喚したんだし勝手に決めないでよぉ。」
「じゃあどんな名前がいいんですか?」
「じゃあ…ディザスターなんてどうだい?かっこいいだろう!」
「却下です。この子はラーラで決定!」
「そんなぁ…」
勝手に名前を決められてしまった。俺の意思は関係ないらしい。
「まぁいいや…そんなことよりさ。早速誰か使って見ない!?」
「そうだねぇ。まず飼う前にちゃんと使えるのか確かめて見ないとね。」
「じゃあ私!私使って見てもいいですか!?ちょうど大きい方が出そうなんですよ…////」
地獄が、始まろうとしていた。
クソどうでもいい無駄話。作者は弁野元気のことをべんきでユーザー辞書登録しています。