圧迫感と威圧感
宜しくお願いします。
○登場人物
・俺 /俺ちゃん / 古本屋店員
・マスター /僕 / 古本屋店主
・サトリ / 依頼主
・チドリ / 同業者(裏)
・デツ / 女医
・デップ / 薬剤師
後1.5日か・・。
とにかく今は時間が惜しい。
目の前のドアを、激しく叩く。
中にいるのはわかっている、さっさと出てきてくれ。
これでもかと、ドアを叩き腕が痛くなったころに・・やっとドアが開いた。
「久しぶりに来たと思ったら、怪我人連れてないじゃない。
あんたも元気そうだし。
ここ病院なんだけど、何しに来たの??」
デツ・・・ロングヘアに鋭い眼光、整った目鼻立ち、抜群のスタイル、高身長・・まるでモデルのようだ・・が、医者。
チドリは、勝手にライバル視しているが、相手にはされていない。
「この薬・・何なのか。
教えてほしい。」
「だからな、何で私の前だと片言になるんだよ。
ちゃんと喋れんだろ。」
それは、あなたの威圧感が凄過ぎるからです。
相方さん・・よく耐えられるな・・。
渡した薬を凝視する姿を眺めながら、恐怖している自分がいた。
チドリは圧迫感、デツは威圧感・・僕の周りは、こんな人ばかり・・。
とりあえず中に通されたのはいいが、診察室の染み渡る様な静けさに耐え切れなくなったころ、嘗め回すように薬を見ていたデツが口を開く。
「この薬、何も書いてないじゃん。
大丈夫なの??これ???
市販されているもんじゃないよ。
ちょっと、あんた!!!!これ見て!!!!」
となりの部屋から、普通のおっさんが来て、薬を受け取る。
デップ・・デツの相方で、知らなかったけど薬剤師らしい。
僕は、ずっと看護師だと思っていた。
物静かで、僕と同じ匂いを感じる。
そう、コミュ障の匂い。
僕もデップとなら話ができる・・以前それをデツに見られてから、片言になることを突っ込まれる。
「・・・・・・なんだろね??
これ、調べさせてもらってもいいの?」
「もちろん。
わかりますか??」
「う~ん・・わからない。
でも、知りたいんでしょ??」
そう言ってデップは、薬をもって姿を消した。
残されたデツと二人っきりの気まずい雰囲気だ。
もちろん会話など、こちらから出てくるはずもない。
そんな中、デツが威圧的な声を上げる・・
「古本屋・・上手く言ってんの?」
「はあ・・何とか。」
「相変わらず、店員すぐ変わってんの?」
「まあ、そうですね。」
「最近、ご無沙汰だったね。」
「はい。」
「チドリとは、上手くやってんの?」
「勘弁してください。」
バァ~ン・・・。
机を叩き付ける音が響き渡る。
み・・耳が痛い・・。
「あんたさー、せっかくこっちが話振ってんだから広げろ。
もっと、グイグイ来いよ、グイグイ。」
いや~・・だからだって、これが嫌なんだって・・会話なんてない。
もの凄い威圧感に吐きそう・・もう、逃げたい・・。
ゴメン、サトリちゃん・・無理かも・・って、僕ここにいる必要ないじゃん。
とりあえず、スマホに着信があったことを言い訳にして、何かわかったら連絡くれるように言って、この場を逃げ出す。




