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Memory Cage ~ メモリー ケージ ~  作者: アニマ
繋ぐ者
60/77

誘拐一味

宜しくお願いします。


○登場人物

 ・俺 /俺ちゃん / 古本屋店員

 ・サトリ / 依頼主

 ・曉院さおり / サトリの母親

 ・蒔田 / 誘拐犯A / 曉院さおりの部下

 ・伊達 / 誘拐犯B / 曉院さおりの部下 トップ

 ・手島 / 誘拐犯C / 曉院さおりの部下 / 現俺ちゃん

助手席に座ると同時に、


「いったいどうなってるの??」


誘拐犯Aが、かなり苛立った口調で問いただしてくる。


「途中から替え玉を使われていた。

 俺は、捕まって色々問いただされたが・・。

 最終的には、相手を始末した。」


「捕まったあげく・・始末って・・殺したの?

 何やってるの!!!

 手がかり何もないのよ!!!」


さらに苛立ちはヒートアップしている。


「仕方がない・・でなければ俺が殺されていた。

 どこで入れ替わったのか分かれば、そこから追える。」


「とりあえず、伊達さんに連絡入れるわ。」


そう言って、スマホを取り出した。

報告を入れる誘拐犯Aを見ながら一息つく。

あ~・・何て名前だっけ・・何とか田・・・そう、蒔田!!

名前を思い出して喜んでいると、


「すぐ戻るわよ。

 此処のことは、伊達さんに連絡したから何とかしてくれるでしょ。」


誘拐犯A改め蒔田は、それだけ言って車を発進させた。

少し身体が痛むな・・。

前の身体に比べて、かなり鍛えてあるようだし体力もありそうだ。

まだ、慣れてないが、戦闘になっても前より動けそうだ。

しばらく身体の痛みを確かめていると、


「どこか痛むの?」


前を向いたまま、声をかけてくる。

先ほどよりは幾分、声のトーンが柔らかだ。


「・・そうだな。

 縛られていたし、結構暴れたからな。

 色々擦り剥けているようで痛む。

 それ以上の怪我は、ないと思う。」


「大体、あなたが捕まるなんて、どうしたの??」


その時の記憶を探りながら、正直に答える。


「さっきの場所に追い詰めて、捕まえたつもりだったんだが・・油断した。

 女が背中を向けて手を挙げているところに、

 近づいていったら足払いを喰らって転倒、スタンガン一発だ。

 気が付いたら、椅子に縛り付けられていた。

 そういう、そっちはどうだったんだ。」


話の流れで、相手の状況も聞いてみる。

聞かなくても、知っているけどな。


「今の状況から察してほしいわね。

 残念だけど、やられた。

 伊達さんが来てくれて、追い込んだんだけど・・逃げられた。

 私だけじゃ、まったく相手にならなかった。

 ただのチャラ男だと思っていたのに・・。」


へ~・・ちゃんと、そこは冷静に分析できるんだ。

決して自分を過剰に評価していないところが、プロっぽい。


「ああ、悪いことした・・・。

 もうリベンジは無理だ。

 その男は、さっき始末した。」


「別にいいわよ。

 私は、今日より強くなるだけだから。」


そこからは、沈黙だった。

そろそろ、眠くなってきたな・・と、欠伸が我慢できなくなったころ目的地に着いた。


屋敷の中では、誘拐犯B改め伊達が飯を作って待っていた。

な・・なんと言う、ギャップ。

こういう人間だということは、奪った身体の記憶から垣間見ることができるが・・対峙して闘った身としては・・。

40代前半・・それで、あの身のこなしと圧倒的な破壊力。

基本、部下思いであり、雇用主に忠実な人間。

それが、伊達という男。


「とりあえず飯を食ったら休むぞ。

 時間はないが、肝心な時に動けないのでは意味がないからな。

 それと手島、お前は飯を食ったら傷を見ておけ。」


そう言って、俺と蒔田をテーブルに付かせる。

毒でも入ってんじゃないだろーな・・そう思ったが、特に問題もなく食事は終わった。

会話は、まったくなかったが・・。

そうは言っても、少しでも情報を得なければならない。


「伊達さん・・。

 あの日、お嬢様を、どこに連れていくつもりだったんですか?

 今、何が起きているんですか?

 何故、お嬢様は逃げたんですか?

 自分も蒔田も時間が無いとは聞いていますが・・一体??」


表情を崩すことなく、伊達は話し始めた。


「奥様が、倒れられた。

 あの日は、奥様の入院している病院に行く予定だった。

 お嬢様が、なぜ逃げたのかは分からない。

 ただ、あの時、俺も気持ちが動転していて、何も話していないのは事実だ。」


奥様・・・ということは、サトリの母親か・・・。

身内の危機に病院へ行くなら、サトリの感じた殺意とは?

いや、異常な緊張感をサトリが勘違いしただけか?


「奥様は、危ないのですか?」


蒔田が、狼狽した様子で伊達に問いかける。


「予断は許されん状況だ・・。」


身内の危機であるなら・・むしろサトリをここに返さなければならないのではないか?

ここは安全なのか・・サトリの勘違いということはありえるのか?

・・駄目だ・・判断する情報がなさすぎる。


「今は、休め。

 入れ替わった場所と、その後、何処へ向かったのかは調査中だ。」


そう言って、食器を片付け始めた。

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