締めのシナリオ
宜しくお願いします。
○登場人物
・俺 / 古本屋店員
・マスター / 古本屋店主
・戸々谷茂 / 今回の依頼人
・戸々谷佳代子 / 依頼人の姉
・渋谷小五郎 / 交渉対象 & ホスト
僕は、いつでも依頼人を視ている。
古本屋に来た時も、依頼を聞く時も・・どんな時も。
そして判断する。
受けるべき依頼か、そうでないかを。
今回、依頼人がこちらに何かを隠している?企んでいる?ことは、直ぐに視えた。
ただ、何か・・はっきりとは、わからない何かも視ていた。
だから、この依頼に拘った。
まさかそれが、彼に纏わりついた負の感情だとまでは考えていなかったけれど・・。
この依頼・・受けて良かったのだと思う。
このまま野放しになっていたら、もっとたくさんの人が死んでいたかもしれない。
まあ・・僕らが介入しなくても、姉の計画通り、弟がすぐに捕まっていた可能性も否定できないけど・・。
「じゃ、とりあえず、依頼人に連絡するよ。
会うのは、明後日でもいいかな?」
既に、ソファーに横になっている彼がこちらも見ずに
「構わないけど、シナリオどうする。
こっちというか、後々マスターに迷惑かからないようにしないと・・・。」
と、伺ってくる。
確かにそうだ・・こちらに遺恨は残さず、綺麗に終わってくれないと面倒だ。
ネット上にある情報は、なんとでもなるけど・・依頼人の記憶は消せないからなー。
「そうだね。
じゃあ、僕からは、
”何とか上手く話をした。現持ち主が売ることを前提に
会いたいといっているから会えないか?”
と、連絡しておくよ。
後は、こちらに迷惑がかからないように済ませてよ。」
「了解。
きっと、暴れてくるんだろうな~。
スタンガンとかある??」
ニコニコと笑いながら手を出してくる彼は、チャラさも相まってかなり危うく見える。
「さっきも言ったけど・・チャラい・・チャラすぎる。
そんなチャラい男が、ニコニコ笑いながら手を出して、スタンガンって・・。
怖い・・怖すぎる。」
「仕方ないじゃん。
この身体馴染んでないし・・。どこまでできるかわかんないし。
やっぱ、手っ取り早いのは、スタンガン!!」
やっぱり、身体に引っ張られて、口調も軽くなってる。
前の身体なら、こんな言い方はしなかっただろう。
ま、いつも通り指摘はしないけど・・・。
「わかったよ。
ちゃんとあるから、準備しておくよ。
連絡は、明日の朝一にする。
ま、きっと飛びついてくるよ。
それまで、身体休めて慣らしておいてよ。」
「へいへい。
じゃ、おやすみー。」
彼はそのまま、眠りについた。




