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Memory Cage ~ メモリー ケージ ~  作者: アニマ
視る者
36/77

疑問と死因

宜しくお願いします。


○登場人物

 ・俺 / 古本屋店員

 ・マスター / 古本屋店主

 ・戸々谷茂 / 今回の依頼人

 ・戸々谷佳代子 / 依頼人の姉

 ・渋谷小五郎 / 交渉対象 & ホスト

コーヒーカップを持ちながら、椅子に揺られる・・。

二人とも黙ったまま、コーヒーだけが減っていく。

最後の一口を飲んで・・駄目だ・・もう一杯入れよう。

コーヒーカップ片手に立ち上がり、シンクに向かった時・・ふと頭をよぎる・・。


「これって簡単に言うと、

 姉が弟に、自分の死後、あの土地と家を渡したくなかった・・

 ってことだよね。」


「そうですね。

 すべての事象を取り払うと、そうとも言えます。」


ヤカンに水を注ぎながら、さらに話を続ける。


「何故??

 単に嫌いだった??

 何か渡すと拙い秘密がある??」


と、疑問を投げかけてみる。

彼は左こめかみを押しながら、俯いている。

火に掛けたヤカンを見ながら考えを巡らす。

お互いしばらくの沈黙の後、


「”戸々谷佳代子 ”は、どうして亡くなったのですか?」


彼が、先に口を開く。

そう言えば、亡くなったとは聞いたけど、死因は聞いてなかったな。

入れ直したコーヒーカップを持って、改めてパソコンの前に座る。


事故か・・事件か・・それとも・・。

どちらにしても、警察か・・。

何かあったなら資料が残っているはず・・。

・・・さて、何が出てくるか・・・。

指を鳴らして、手首を回す。


軽い準備運動を済ませて、キーボードを叩く。

ちなみに彼は、すました顔で立ち上がり、シンクに向かっていった。

彼もコーヒーを、入れ直すらしい。

しかし、そんな彼が、シンクにたどり着く前にキーボードを叩く僕の指は止まった・・。


「・・・オーバードーズ・・・。」


「薬物か。」


険しい顔の彼が、こちらに顔を向ける。

止まった指を再び動かし、さらに詳しい情報を探る。


「死んだ場所は、自宅の自室。

 違法薬物の過剰摂取でショック死。

 部屋からは、他にも薬物が見つかっている。 

 どうも、常習的と考えられているみたいだね。

 自宅の防犯カメラには異常もなかったし、

 誰も映っていなかったみたい。

 加えて、特に誰かが侵入した形跡もない。」


「他には?」


「そうだね・・。

 ・・・一方その時、弟は、と・・。

 死亡推定時刻には、会社でお仕事中か。

 これについても特に不審な点もなく、

 特に特筆すべきところもないまま捜査終了。

 本人の、誤飲ということで、終わったみたいだ。」


彼は、シンクの前に立ち尽くしたままだ。

コーヒーを入れるという目的は、もう忘れてしまっただろう。

重い沈黙が流れる・・


「僕は、明日もう一度、依頼人にお姉さんの死について聞いてみるよ。」


「そうですね。

 私は、元同僚に何か知らないか確認してきます。

 ・・・簡単には投げ出せないようですね・・・。」

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