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Memory Cage ~ メモリー ケージ ~  作者: アニマ
視る者
32/77

質問拒否

宜しくお願いします。


○登場人物

 ・俺 / 古本屋店員

 ・マスター / 古本屋店主

 ・戸々谷茂 / 今回の依頼人

 ・戸々谷佳代子 / 依頼人の姉

 ・渋谷小五郎 / 交渉対象

「また、姉弟ですか。」


と言ってから、珍しい話でもないか・・と、今の発言を後悔する。

人間の繋がりなんて、よく聞く話のオンパレードだ。

その組み合わせが変わるだけ・・さして問題もない。

そう思いながら、情報を読み進めた。


「”戸々谷佳代子 ”は、何故家を譲ったのでしょうね?

 しかも、生前に自分が住んでいたのに。

 同居人の弟・・依頼人にも言わず・・。」


「依頼人にとっては、

 突然、姉が亡くなって、家もなくなった。

 パニックだろうね。

 ま、お金には、困っていないみたいだから、

 そこは不幸中の幸いかな。」


俺は、カウンターのパソコン横。

マスターは、カウンター隅で猫と。

いつもの定位置で、お互いコーヒーを片手に、今回の疑問を言い合う。


「そこは確かにそうですね。

 ただ、現持ち主は、なぜ彼女が亡くなったタイミングで、

 家の明け渡しを求めたのでしょう?

 彼女も、譲り渡した段階で

 なぜ出て行かなかったのでしょう?」


「そこだよね。

 一応、現持ち主の”渋谷小五郎 ”は、かなり若いみたい。

 それに、なぜ彼に譲ったんだろうね。

 譲る理由があったのかな??」


とりあえず、現持ち主に会うか・・。

最初は、正攻法で依頼を攻略してみよう。

久しぶりのインスタントコーヒーを一口飲んで一息つく。


「ところでさ、6日間もどこ行ってたの??

 1日目に、服を買いに行ったのは、わかったけど。

 あと5日間は??

 大体、どこに寝泊まりしてたのさ。」


急にマスターが、依頼と関係のない話を始めた。

説明が、面倒くさいな・・。

話すと長くなるし、もう眠い。

その前に、休みの内容まで答える必要はない。


「いろいろでしょうか。

 せっかくの時間だったので、

 やるべきことを片付けさせていただきました。

 明日は、現持ち主に会いに行きますので、

 住所入れといてください。」


スルリと質問をかわして、2階へ上がる。

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