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Memory Cage ~ メモリー ケージ ~  作者: アニマ
奪う者
23/77

儲け

宜しくお願いします。


○登場人物

 ・俺 / 古本屋店員

 ・マスター / 古本屋店主

「はっ!!横領でクビ。

 態度も悪いと。

 それはそれは。」


自分が出かけていた間のことを店内カメラで確認してみれば、とんでもないことを、サラッと言ってやがる。


「そうかな?

 急にいなくなっても納得だと思うけどね。

 というか、急に言われても、

 そんな理由しか思い浮かばなかったんだよね。

 ただ”辞めた ”じゃね、説得力が。」


「ただ、”辞めた ”で、良いんですよ。

 詳しく話をする理由が見当たりませんね。」


「そうかな~、リアリティって大事だよ。

 それに、彼女、元の君・・違う、元の元の君のこと、

 凄く気になってる風だったから、

 ロクな人間じゃなかったよ~って、伝えないとね。」


相変わらず、減らず口にキリがないな・・。

ならこちらも、


「にしても・・・

 ”ここまで家族に拘った弟さんですから、

 きっと、今もあなたの傍にいますよ。”

 って、あまりに安易でくさいセリフ。

 必死で、良い話にまとめようとされても、

 乾いた笑いしか出ません。

 依頼料に、弟さんの貯金、

 ブローカーと井上の持っていた資金

 ・・・おいくら儲けたんでしょうか。」


そう言いながら、依頼人の顔が頭をよぎる・・。

依頼人は知らない、

俺が、弟を殺した張本人だということを。

正確には俺ではないのだが・・

事実は、やはり俺なのだろう。

全てを奪うなど・・誰も信じない。

真実を知っているのは、マスターと俺だけ・・。


「イヤイヤイヤ、それとこれは話が別でしょ。

 こちらも、危ない橋わたってるからね。

 残念ながら、生きていくために必要なことです。」


口の減らない奴だ、


「渡ってるのは俺だ!!俺!!お~れ!!!!」


「何言ってるの、殺したら、奪うくせに。」

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