予想の確認
宜しくお願いします。
○登場人物
・俺 / 古本屋店員
・マスター / 古本屋店主
・猫 / 古本屋のペット
目の前のスマホが、着信を知らせる。
「どうだった?
予想は、当たったかな?」
「あ~多分な。
確証はない、まだ推測の領域を出ていないな。
もっと短絡的にいければ楽なんだが。」
耳元の声は、少し機嫌がいい。
「そんなにクビになりたいのかな?
外れていたら、そうもいかないでしょ。
とりあえず、お疲れさま。」
「にしても、声かけたら、逆に飯に誘われて焦った、焦った。」
「珍しい、焦ることあるんだ。
まあ、いいや、今日の食事代は必要経費でいいからね。
それと、カメラは回収しておいたから心配しないでね。」
「フン、俺も人間だからな、焦ることくらいはある。
カメラは、了解。」
通話を切って、そのままコーヒーカップに
インスタントコーヒーの粉を入れる。
猫からの視線を感じつつ、立ったまま少し虚空を見つめていると、不意に
「ニャ~~・・。」
と、声をかけられ、ふと我に返る。
同時にコーヒーカップに、お湯を注ぐことも思い出す。
ソファに座り、隣にやってきた猫を撫でながら、
コーヒーを片手に、また虚空を見つめる。
「このコーヒーは、香りも味も良くないね・・。
今日は・・かな・・。」
隣の猫に、話しかけてみる。
冷たい猫は、全く反応を見せず丸まったままだ。
別に返事を期待しているわけでもないが、
話しかけたら、こっちぐらい見ろよな。
自分のやるべきことはやった。
自分が彼と現場に出ていけば、あるいは自分が現場に出ていけば、
もっと単純に答えが出ることもあるが、それは、あまり芳しくない。
たとえ解決の近道になるとしても、それはしない。
お互いやるべきことは、予定通りそれぞれが受け持つ。
彼が、確認してくれる。
それが正しかったのか、間違っていたのか。
過程はともかく。
確実な答えを、彼が持ってくる。
僕は、それを待つだけ。




