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1話:悪夢
「やめろおおおおおぉぉぉぉ!」
「逞しく生きろよ」
暗闇中かすかに見えたのは 誰かに抑えられてる自分と知らない少年だった。
俺は、もがき暴れながら声が枯れるくらい叫んでいた。なぜ叫んでいるのかはなんとなく理解していた。それは少年が警察らしき人達に連れてかれてたからだと俺は考えている。
それにしても三人称目線でなぜこんなものを見たのかは不明だ。
眼が覚めるとそこにはなに一つ変わらない平凡な毎日。
「ひなた、ひなた!、陽向!」
母さんが俺を呼ぶ声だ。母さんが俺を呼ぶなんて珍しい。俺はそう思いつつ時計を見て目を見開いた。目にしたのは8時5分の文字、陽向が学校に着いていなければいけない時間は8時20分。
「やべ!遅刻する!!飯抜きでいいよー!」
「健康に悪いからしっかり食べて来なさいー!」
「それどころじゃないから!!」
陽向はそう言い残し勢いよく家を飛び出した。だがこのあと陽向はある事件に巻き込まれる…