雑魚はお呼びでないらしい
「お願いしまああああぁす!」
僕はゴウセツ村に居る冒険者に土下座をして回った
いや、最初は土下座なんかするつもりなかったんだぜ?
最初は普通に声をかけてたんだぜ?
ところが僕のレベルを見るなり、皆んな怪訝な顔になる。「運営からペナルティでも食らったの?」と大抵言われる。まあ、実際ペナルティを食らったようなものだが。
そして足蹴にされることが数えきれないほどあり、そのうち何度かは物理的に蹴られた。
冒険者たちの心が狭いのではないかって?
必ずしもそうではないのである。
このブレイブクエストは3人PTまでしか組めない。
必然的に、タンクである騎士系、アタッカーである魔法使い系、または戦士系、ヒーラー兼バッファーである僧侶の構成に固まる
さらにここは、魔王城付近のエリアである。
ただでさえギリギリの3人編成なのに、レベル1の糞雑魚を入れる余地などないのである
さらに、ここが一番大きなポイントだが、このゲームは3回戦闘で倒れると、ゲームオーバーとなる。
サーバーの容量の関係上、この世界に入ることができる人数は限られており、より多くの人たちにゲームを楽しんでもらうための、運営の苦肉の策であった。
こんな状況が次第に耳に入ってきて、僕は絶望的な状況に陥っていることをあらためて認識したのである。
ちなみに、さっきまぐれでいけるかなと思い、村の外に突撃した結果、残機は残り一つです。