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覚醒


レナは鬼猿との闘いを繰り広げていた。


だが、防戦一方でレナのHPも徐々に減っていた。


元々鬼猿の一撃をまともにくらったためにHPは残りわずかとなっていた。


「もうこれまでか……」とレナが言うと、ファンファーレが聞こえた。


彼らがプラチナ猿を倒したのである。


レナもレベルが上がり、体力が全快した。


だが、鬼猿と闘うにはまだ乏しいレベルであった。

レナのパーティですらレナを残して全滅したのである。

その原因は、鬼猿の防御があまりに高く、アタッカー役が攻撃に熱中してしまったことから、ヘイトがそちらに向いてしまったのである。

レナも、もう少し自分がヘイト管理できていればと今でも後悔している。


この猿山に来たのも、復讐半分、自殺半分の覚悟であった。

仮にレナがヘイト管理できたとしても、プラチナ猿を倒してパーティのレベルが上がったとしても、鬼猿の防御を崩せるとは思えなかった。



そう思っている時、目の前にあの盗賊が現れた。

俊敏な足取りで、レナと鬼猿との間に割って入ったのである。


「僕が相手だ!鬼猿!」


「何しているの!死ぬわよ!」


「いいから僕に任せてくれ!このときを待っていたんだ!レナは攻撃に参加してくれ」


彼はそう言うと、レナの目の前から消えた。


鬼猿も彼を見失ったらしく、キョロキョロと辺りを見回している。


すると鬼猿の背後から彼が現れ、鬼猿の首元を切りつけた!


ザシュッ!と大きな音が鳴った。

クリティカルヒットの際には、大きく音が鳴るとである。


「痛いだろう!この盗賊のナイフはな!持ち主の素早さの半分が攻撃力に反映されるんだぜ!」


レナは携帯端末を調べた。



何だ!彼のステータスは!



あの盗賊は、レベルアップ時のステータス割り振りをほとんど素早さに費やしていた。

素早さだけが突出して高い。



鬼猿は首を抑えながらも、背後へ振り拳をしたが、盗賊はそこにはいなかった。

すると、今度はレナ側に現れ、鬼猿の腹部を切りつけた。

またもクリティカルである。


そして僧侶は呪文を唱えた。

辺りに霧が立ち込める。

相手の攻撃を当たりにくくする呪文である。


レナも盗賊に加勢して、鬼猿に切りかかった。


こうして、鬼猿の当たらない攻撃と盗賊のクリティカル攻撃とレナの攻撃は続き、鬼猿はとうとう倒れた。


レナは盗賊と僧侶に向かって言う。


「そう言えば、自己紹介が遅れたわね。私はレナ。あなたたちの名前も教えてくれない?」

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