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24話 ラピスとラズリの誘拐事件簿!犯人はお前だ その1

後先考えずに書くとネタが思いつきません。

ラピスとラズリが拐われた。


回りが慌ただしい。小屋のオオトカゲまでそわそわしている。


落ちついて考えろ…先ずは情報収集だ。いつ拐われた?犯人は?目的は?俺はその疑問を使用人の一人であるノエル先輩に聞いてみる。


「私がラピス様、ラズリ様を最後に見たのはウラド様の元に御案内したところまでです。それからしばらくして回りの使用人の様子が慌ただしくなり御二人の部屋に駆け付けたのですがそこにはこれが…」


1枚の紙を渡される。


ラピスとラズリはあずかった。

返してほしくば白金貨一万枚よういしろ‼



ん?



「あぁ私が目を離さなければこんなことには‼」

ノエル先輩が泣き崩れる。あんたマジですか…


俺はもう犯人が分かってしまったのだが


「ノエル先輩落ちついてください!多分はんにプゲラァ‼」

真実を言う前にビンタをされた。

「どうしてこの状況で落ちついていられるのですか‼」

エエエエエエ‼

何で?何で?普通見てわかんない?この子供が殴り書きしたみたいな文字‼無茶苦茶な要求、どこに金貨一万枚もって行けばいいんだ?ツッコミ所満載だ…犯人なんてすぐわかるでしょ?

え?わかんない?


「私は町まで馬車をとばします貴方は屋敷周辺を探してください!」



ノエル先輩がその場から物凄い早さで走り去る



「とりあえず犯人でも探すか…」


俺はとりあえず犯人を探しに屋敷の回りを捜索する。泉の回り、庭園、俺の秘密基地などを探すが見つからない。まぁ最後のやつは屋敷の誰にも話していない俺の完全趣味なのだが一応ね。


「あとは…あそこか」


俺は最後にこころあたりのあるあの場所へと向かう。


小屋の中に入ると何時もはおとなしい筈のオオトカゲがソワソワしながら俺をみる。


「今日はオオトカゲが随分騒がしいと思ってたんだ。なぁ一体何でだと思う?ラピス!ラズリ!」


「「ヒャア‼」」


いきなり大声をだされ二人が声を出す。


「声を出してはダメよラズリ…」「それは貴方も同じよラピス…」

こそこそと小声で話している。

イヤイヤ…もうバレてるから…。


頭を抱えながら二人の説得を始める。


「今なら怒らないから出てきなさい…」


「「本当に?」」


「本当に」


「「本当に本当?」」


「おちょくってる?」

少しキレ気味になる。


「「ごめんなさい…」」


二人が叱られた子犬のような顔をして出てくる。

オオトカゲの後ろにいたせいで髪の毛や服がくしゃくしゃだ。


何時もこれだけ素直なら可愛いのだが…見た目だけなら将来確実に美人になるだろうし…



「どれ話を聞こうか…」


「「はい…」」


二人を正座させる。


話を聞くと理由は単純、少し困らせたかっただけだと言う。余りにも回りが騒ぎだし大事になり始めたのででる機会を見失ってしまい今にいたるらしい。


「お前らなぁ…」


「「だって‼皆私達の事なんて見てくれないもの‼」」


「私がラズリの格好をしても気づかない!」「私がラピスの格好をしても気づかない!」


こいつ等…本当にバカじゃないのか…?


「誰も私達のことなんて分かってくれないもの‼」




「わかんねぇよ‼」

俺は何時のまにか叫んでいた。


「お前達の考えることなんざぁわかるわけがねぇ‼俺はお前達じゃねぇんだ‼」


口が上手くまわらない。でも考えて喋れる余裕なんてない。だから今の俺の想いを伝えるしかない。


「でもな‼誰もお前達を見てないなんて言うな‼双子だし見分けも付きにくいかもしれない!だが回りを見てみろ‼皆お前達の為に必死になってんだ‼」


どうでもいい奴の為に涙を流すか?


あんな子供の書いた汚い字に騙されるか?


いいや…普通はあんな紙に書いた汚い文字になんざ騙される奴なんていないだろう。

それだけでこいつ等がどれだけ大切にされているか分かる。


「とりあえずお前らこっちに来い!」


二人の首根っこをつかみ外へ運び出す


「「きゃ!」」


何時もなら抵抗するところだが大人しい。なんでこんな時だけ可愛いのか…




そして二人は隠れてから初めて外をみる。


そこには…



「ラピス様ーー‼」


「ラズリ様ーー‼」


「近くの町には行ってないらしいぞ!俺はもう少し先の町を探してみる!」


「うぉぉぉぉぉ‼誰が拐った‼八つ裂きにしてやるーーー‼」



そのには、涙を流しながらラピスとラズリの行方を探し回る情けない大人たちの姿があった。


「お前達には何が見える?あれでも回りはお前達を見てないと言えるか?」


「「……」」


下をむいていて顔が見えない。


二人を地面に下ろす。これで一件落着だな‼



そう思って屋敷へと戻ろうとすると後ろから見たことのない馬車が近付いてくる。お世辞にも品の良いとは言えない汚い馬車である。馬車を引いている生き物も三メートルほどあるイノシシのような生き物だ。



「なんだ?」


馬車から大男の巨大な手が伸びる右手で俺の服を掴み、左手には指を使うようにしてラピスとラズリの二人を器用に掴む。


「うぉ!」


いきなり過ぎて状況についていけない。だがせめて二人だけでも‼馬車に引き込まれる前に大男の左手を蹴りあげる。

大男の指に引っ掻けたラピスが落ちる。だがラズリを落とすことは出来なかった。


「くそ‼ラピス‼助けを呼んでくれ‼」


物凄い早さで馬車が屋敷から遠ざかっていく。見た目は汚い馬車だがスピードは一級品であった。





男達の会話が聞こえる。





「へへっ!噂は本当だったのか!見ろよこの赤い目、透き通るような白い肌、間違いねぇ‼吸血族だ!」



「やったな相棒‼これで俺達も大金持ちだぁ‼」


聞き覚えのある汚い声。女性のウエストほどある腕。忘れるはずもない。




こいつ等は…俺を奴隷にしたあの日のチンピラだ。





犯人を最初はノエル先輩にしようと思いましたが変更しました。

えへへ

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