第21話 使用人日記
○月×日 なまえ なかお てる
天気 晴れ
今日はウラド先生と朝からお稽古をしました。なにやら「こんな扉も開けれんのか‼貧弱すぎる‼ワシが鍛えてやろう‼」と言うことです。
ウラド先生の稽古は奴隷の労働より辛く筋トレだけでも身体を動かすことが出来なくなるほどでした。
それを見たウラド先生は「情けないの~よし!次は実戦じゃ‼」
と言って僕をボコボコします。
あれは実戦ではなくただのイジメでした。
ラピスとラズリはそんな僕を見て大爆笑しています。
ムカついたので追いかけると返り討ちにあいました。
泉までとばされて溺れ死ぬかと思いました。
部屋にかえって今日は泥のように眠ります。
○月×日 なまえ なかお てる
天気 曇り
今日は外で魔法の訓練です。
ウラド先生が手本を見せてくれます
「テルよしっかりと見ておれ‼」と言って呪文の詠唱をした後、とてつもない威力の雷を呼び出しました。
屋敷の前の地形が変わっていました。
しかし何時までたっても出来ない僕を見てウラド先生は呆れたように言います。
「お主…才能ないな…」
テンションの低いウラド先生はなにか悲しい物をみるような目をしていました。
このレベルの呪文を最初から使えるものなどいないと思います。
そこで僕にも予想外の事がおこります。
「ワシは使えんのじゃがこの本に書いてある通りの呪文を読んでみよ」と本を渡されます。
異世界の本なんて読める訳がないだろうと思っていましたが何故か見たこともない文字なのに読むことが出来ました。
自動翻訳機能でもあるのでしょうか?
何はともあれ本のとおりに言葉をいいます
「光の精霊よ彼の者の傷を癒したまえ‼」
こんな中2病みたいなセリフを言うのは恥ずかしいかったです。
すると地面から光のサークルがでてきます。僕の回りを囲むようにして数秒間光り続ける謎の現象がおこりました。
ウラド先生が驚いています
「お主、回復持ちか‼これは珍しい‼」
えへへ褒められちゃいました。
しかし一回使うだけで吐き気がして立ち上がることが出来なくなります。
先生いわく「魔力切れじゃ‼やはり才能ないな…」だそうです。
よくよく考えてみれば怪我のすることのない僕にとって回復魔法は必要ありませんでした。
しかも1度使うだけでこの様子なので実戦に使うことも出来ません。
そんな僕を見てラピスとラズリは「「才能ないー♪」」とバカにしてきます。
ムカついたので追いかけるが返り討ちにあいました。
地面に頭からめり込む姿はギャグ漫画のようでした。
悔しくて枕を濡らし眠りました。
○月×日 なまえ なかお てる
天気 雨
今日は雨と言うことで訓練は休みでした。正直、身体中が筋肉痛だったので内心ホットしてます。
普通の使用人としての仕事を先輩から教わります。
先輩の名前はノエルと言う可愛い系のお姉様でした。
黒髪ショートがとても似合っており髪を耳にかきあげる仕草をみるだけで今日も頑張れる気がします。
可愛い容姿とは裏腹にノエル先輩はかなりのスパルタでした。
ホコリが1つ残っていただけでも鬼のように怒ってきます。
仕事が終わったあとのノエル先輩はとても優しくまるでペットにアメと鞭を上手く使い分ける飼い主のようでした。
ノエル先輩に誉められるために明日も頑張ろう。
ラピスとラズリのイタズラで窓から落とされました。
4階程の高さから落ちるのはとても恐かったです。
多分僕じゃなきゃ死んでいました。
ムカついたので追いかけるとまた窓から落とされました。
○月×日 なまえ なかお てる
天気 曇り
朝の仕事を一通り終えたあとウラド先生の稽古が始まります。指をならして待っているウラド先生をみると屋敷の中に戻りたくなりました。
筋肉が痙攣して上手く立ち上がることが出来ません。
そんな状態でもお構い無しに実践の稽古が始まります。
ウラド先生いわく「実戦が一番レベルをあげやすい‼」とのことです。
何時までもやられている僕ではありません。ノエイン戦の時のようにウラド先生の膝間接を狙った一撃を放ちますが筋肉の鎧が分厚すぎてビクともしませんでした。間接にまで筋肉がバキバキについているなんて反則だと思いました。
ウラド先生のアッパーで一瞬首が消し飛んだかと思いました。
綺麗に掃除してある屋敷の屋根が見えました。
ラピスとラズリが満面の笑みで僕に近づいてきます。
「「ねぇねぇテルテル‼内緒の話があるの‼」」と言って僕をしゃがませます。
「「どーーん‼」」二人同時に僕の顎にむかって拳をクリンヒットさせます。
今日は二回も屋敷の屋根を見ることができました。
ムカついたので追いかけますが3回目の屋根を見せられました。
明日は雨にならないかな…
○月×日 なまえ なかお てる
天気 雨
願いがかないました。
筋肉痛で顔を歪めながらベットから起きあがります。
雨と言うことで室内でできるトレーニングがはじまりました。
嬉しくて涙がでました。
ウラド先生のトレーニングを軽く終らせると今日は魔力の底上げを行うと言われます。
ウラド先生によれば魔力の底上げには3つ方法があるそうです。
1、地道にレベルをあげる方法
2、モンスターの魔力の元である心臓を食べる。
3、倒れるまで魔法を使い続け回復してからまた使う、これを永遠に繰り返すこと。
この3つです。
もちろん全部やらされました。
ラピスとラズリが魔法で僕に火をつけました。
ムカついたので追いかけると氷漬けにされました。
今日も悔しくて枕を濡らします。
○月×日 なまえ なかお てる
天気 晴れ
今日はお金の計算を学ぶため町にノエル先輩と買い物に行きます。
デートです。ドキドキします。
この世界のお金は 銅貨、銀貨、金貨、白金貨の四種類です。
日本円で言うと銅貨百円、銀貨千円、金貨1万円、白金貨十万円だそうです。
計算は得意なのでノエル先輩に褒められました。ご褒美にアッパルと言うリンゴににた果実を買ってくれます。
嬉すぎて食べるのが勿体なく思い部屋に持ちかえろうとするとラピスとラズリに食べられてしまいました。
ムカついたので追いかけると返り討ちにあい生ゴミ入れに閉じこめられました。
風呂に入ってもなかなか臭いがとれませんでした。
あのガキ共め…
全部の話を読みなおすと誤字と脱字が多すぎて死にたくなりました。
誰か教えてください…




