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アイスシャウト

ウルファンス山脈に生息する魔物。

雪景色と同化出来る白色の体毛を生やしている。

部位育成能力の影響で、声帯が異常に発達している。


名前の通り、野太いシャウトで周囲の魔物を呼ぶ習性を持っている。

敵と対峙した際に魔物を呼ぶことで、敵と戦わせるのだ。

戦いの終盤に倒れた相手を掻っ攫い、捕食するという姑息な生態を持っている訳だが……


生態的上位の者が摂食中の死体を狙い、隙を見て横取りしたり、残り物を得たりする腐肉食動物が地球にもいたりするが、コイツの場合は弱かろうが強かろうが誰からでも何でも強奪してしまう。

と言うか、アイスシャウトはウルファンス山脈では比較的弱い部類の魔物だから、敵対したり獲物を盗む相手は生態的上位者の場合が殆どだ。

その為、逃走手段として脳まで響く叫び声を使うことで、相手を怯ませて獲物を担ぎ逃げている。


弱者が盗まなきゃ生きていけないのは人間だって、野生の生物だって同じってことだ。

盗むという行為は生きる手段としてはかなり自然的で、妥当な手段だと思う。


世間様は物を盗られた時に盗む側が悪いって思うだろうが、俺からしてみれば盗まれる奴が悪いって思う。

だって盗む行為1つにしたって、立派な知恵と技術を駆使するのだから。

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