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小野 優子
希望の家の代表。
俺を育ててくれた親代りのような人。
子供を殺した経験があり、実は俺と出会った当初から人間として狂っていた。
困窮した生活から逃れる為、アモールへ入信し、希望の家の子供達もそこへ入れられることになった。
社会から子供達を守ってきた、悲しい弱者。
強くなければ生き残れず。
優しくなければ生きる資格がない。
強くて優しい人間というのは、実際には存在しない。
人間はどちらか片方の特徴しか持ち得ないからだ。
そして彼女は間違いなく後者だろう。
彼女は弱く、そしてそれが遠因で俺に殺された。
だから俺はこの世界を変えたのだ。
みんなが必死で生きる世界へ。




