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カリン

銀叉の一族。

銀の月の村の門番でもある。


幻惑の森の門番をしているだけあって、実力は随一。

強力な風の能力で、幻惑の森に巣食う魔物を数多く殺してきた。


銀叉の猫は精神干渉を妨害するジャミングの能力を標準で身につけている他、風の能力を習得する者が非常に多い。

プラムもよく風の能力を使ったり、悪魔に心を読ませなかったりするし。


心を読ませないという一族の特長は、悪魔全体から危険視され、害獣指定される原因にもなった。

銀の月の村で邪悪種を飼っているのは、魔物だけじゃなく悪魔の脅威から一族を守る為。

そのことを分かっていたからこそ、カリンはカイドウの脳髄を食って、邪悪種を引き継いだ。


何かを守る為に何かを犠牲にするというその有り様は、人間がかつて持っていた筈の種を守るという自己犠牲の賜物だ。

今の人間は、個人を守る為にしか自己を犠牲にしない。

個人の人権を守る為に全体のバランスを歪ませるその様は、歪曲した愛と言えるし、状況によっては純粋な愛とも言える。

これは人の都合によって回答が異なることなのだ。


まあ何にせよ、カリンは色々な意味で決断したんだなと今は理解出来るよ。

だって、同族を殺すことはもちろん、自分もいつかはカイドウにやったことをそっくりそのままやられるのだから。

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