オセ・アム
ソロモン72柱、第20位に位置する悪魔。
変幻と呼ばれる異名を持つ。
実は吸血鬼の血を受け継いだ悪魔。
マリアさんもよく使う精神干渉の第3段階である知識付与。
それを応用した自身に対する認識のすり替えと、吸血鬼のリンドロが使用する固有能力である、変化のない変化を組み合わせて使う、偽装を超えた変身という固有能力を扱う。
リンドロ本人よりも高精度で変化のない変化を使え、見た目をほぼ完璧に成り代わりたい対象に変えることが出来る。
それに加え、世界でも扱える者が数人という希少な知識付与の力で精神的な認識すら誤魔化すことも可能という超ハイスペックな女悪魔。
この高度な能力で、幾人もの強者を騙してきた。
そもそもはルシファーと個人的取引をしていたようで、お互いに暫定的な同盟を組むことで、プライド領を脅かさない取り決めをしたらしい。
さらにそこから俺が地獄に来たことをうけて、ヴァネールに頼まれ(脅され)、珍しい魔具の提供を交換条件にプライド街を守っていた。
大魔石を強奪すべく単身攻めてきた俺に便乗して、そのままルシファーから魔王の座を奪い取ってしまった。
本人曰く、ルシファーは最初から気に入らなかったとのこと。
魔王をコピーした後、オセはプラムと団結してサタンの企みを暴く為に尽力してくれた。
俺が中央執行所で閉じ込められている時にも、72柱とプラムを接触させる架け橋の役割をしてくれた。
最後は深淵にて天使の大群に飲み込まれてしまった。
彼女は俺に会う時、アリアから受ける視線と同様のものを感じた。
これってつまり……
いや、余計な詮索は不要だろう。
彼女は結果的に黙っていた。
なら、これでいい。




