アモン・マモン
グリード領を統べる魔王。
理知的で偽善的で短気な悪魔。
普段はグリード街に引きこもっていて、街の指導者として他領土との交流や悪魔達への支持をしていた。
戦闘能力は皆無で、前線に出ることはない。
細かな雑務や戦闘も火と骨腕の部隊に任せていたらしい。
これだけならまだ普通の悪魔っぽいんだが、実は悪魔としては珍しく狡猾な性格をしている。
所謂、非常時には使えない奴。
神聖種と代々魔王の血統がなければ、ただの木偶の坊と化す。
それでもグリード領の悪魔達が素直に従うのは、アモンがジャミングの能力で自分の心を誠実に見せていたから。
俺からの印象は政治家みたいな奴。
民衆の前では堂々とし、危機的状況に陥ったらビクビクと自己保身に走る汚い野郎。
召喚王に命乞いをしている場面に俺が出くわして、強くそう思った。
だって、外では自分の命令に従って命懸けで戦ってた悪魔がいたんだぞ?
しかも死んでいった仲間を思うような言い方で。
あの時は嫌な気分にさせられたよ。
グリード城(人型ゴーレム)にて召喚王に神聖種を奪い取られ、殺される。
拷問じみた行為をされた上に、食われて死体も残らないという残虐な結末を迎えた。
コイツの死に様はともかく、コイツの命令で死んでいった部下達が可哀相だ。
俺ならコイツの部下になるのなんて絶対にお断りだね。




