ポポロ・オボロ
ラース騎士団第12隊長の悪魔。
バーサクの能力を生まれながらに持ち、生物に存在する生命力と狩猟本能の本質を引き出して開花させた。
悪魔としては例外的に酷く暴力的な悪魔だったので、辺境の地に隔離された経験がある。
マリアさんに出会ったのもその頃。
魔物を狩る狩人として生活していた彼は、マリアさんと出会い恩を授かったらしい。
マリアさんの洗脳能力は、バーサクの能力を鎮めることの出来る唯一の手段だ。
バーサクの能力をコントロール出来るようになった彼は、ラース街に渡り騎士団の隊長となった。
俺が空中要塞で助けられた理由がここにある。
マリアさんの慈善行為の賜物で、俺は命からがら助かったのだ。
彼に特筆すべき能力はないが、バーサクによって高められた五感と身体能力がズバ抜けている。
ララ程ではないが、それに次ぐ肉体の頑強さと柔軟さを合わせ持つ。
マリアさんの配慮により、通常時とバーサク状態とでスイッチを切り替えることが出来るようだ。
通常時は大人しく、温厚で臆病な性格。
バーサク状態では……まあ、ご想像の通りだろう。
セスタと仲が良かったが、空中要塞で決別し、もう2度と会うことはなかった。
それに感じるところがあったんだろう。
バルバトスに連れられてからは、マリアさんの支援になることを各地で行っていたらしい。
プラムの呼びかけにも直ぐに応じたらしいし。
それだけマリアさんに大恩を感じてるんだろうな。
最後は深淵にて天使の大群に飲み込まれてしまった。
俺が何の打算もなく助けられた味方だから、ララと同様にとても感謝してる。
彼が一緒に戦ってくれたのは、大きな心の支えだった。
生まれ変わっても、幸せになって欲しいと純粋に思える数少ない悪魔の1人。




