エイシャ・エンクレン
ラース騎士団第9隊長の悪魔。
重力操作と呼ばれる重力を操る固有能力を持つ。
重力相互作用を伝達する素粒子……重力子を自然要素集約能力で集め、本質覚醒能力(通称バーサク能力)で物質に等しく働く万有引力の本質を強く表に引き出し、重力や物質の引き合う力の強弱を決定した上で、物質の進行方向を自由自在に操ることが出来る。
また、バーサクの能力は生まれつきでしか会得出来ない特殊な能力で、バーサクを使った固有能力はかなり珍しい。
バーサクの能力にチャントの概念はなく、彼女自身は自然要素集約能力と火の能力しか扱える能力がない。
彼女、固有能力を取得する前は魔物を誘導したりして、討伐を補助するいわゆる下っ端だったそう。
バーサクの能力に目覚めてからは出世街道まっしぐらで、一気に隊長まで上り詰めた。
ロンポットとは恋仲で、お互いに言いたいことを言い合う理想的な関係を築いている。
しかも重力の能力は、サポートとしても十分に使える能力の為、ロンポットとは戦闘面でも抜群のコンビ性を発揮出来る相性の良さを持つ。
かなり適当な性格で、騎士団連中の癒し系担当らしい。
そんな性格のせいか、俺をあまり敵視してはいなかったみたいだ。
自身の意志ではなく、悪魔の立場に合わせて俺を殺そうとしたのだろう。
中央執行所にてバルバトスと戦闘を行うが、全身を液体金属の針に突き刺されて瀕死の状態に追い込まれる。
同じく瀕死のロンポットと改めて愛を確認し、納得して死亡した。
彼女自身に俺に対する怨嗟があろうとなかろうと、結局は彼女と戦うことになっただろうし、それは立場上避けられないことだっただろう。
だから後悔はない。
彼女か俺のどちらかが死ぬことは確定事項だったのだから。
それは理解している。
でも・・・それでもこのことを悲しいと思うのは、やっぱり俺が人間だからなんだろうな。




