リンドロ・ムータナ
吸血鬼と悪魔のハーフで、俺とプラムがプライド街へ侵入する時に手助けしてくれた悪魔。
気配立ちの能力とドレインの能力を組み合わせた、変化のない変化という固有能力を扱う。
効果は気配を消す部分をドレインで限定的にし調節して、自分や相手に使用するというもの。
例えば、顔のパーツの存在感を少し薄れさせただけで、その人の印象って随分と変わるものだ。
そこら辺は女性のメイクと一緒で、顔の悪い部分を隠し、良い部分を強調することで別人みたいに見せることとすごく似ている。
俺はプラムにサポートしてもらったからいいものの、精神状態まで悪魔などの種族に似せることは出来ない。
俺があの街に侵入出来たのは、他種族が入り乱れる特別な街だったからということもあるだろうな。
リンドロも他の吸血鬼と同じで、種族的な誇りを持って生きている。
悪魔以外の他種族というのは、大概迫害された過去を持つ。
だからこそ悪魔の社会構造とは違い、他種族は義理や誇りを尊ぶ傾向がある。
いわゆる現世で言うところの、昔の人ってやつだ。
そういう考え方を持っている彼らに、俺はだいぶお世話になったんだ。
俺にその生き方は決して出来ないけれど、とても感謝しているし、是非続けて欲しいと思う。




