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縛牢斬滅

スピーリトゥス級のドレイン能力が付加された、希少な魔剣。

元々は吸血鬼の持ち物だったが、召喚王が名も知らぬ持ち主を無残に殺し、奪い取った。

たまたま召喚王が弱小の悪魔でも能力を扱えるような改造をしていた為、俺はコレを使って命を拾ったのだ。


ラース街や空中要塞脱出までお世話になったが、最終的にガープ夫妻によって折られてしまった。

まあ、召喚王の持ち物で転移の陣が刻まれていることもあったし、正しい判断だったと今も思ってる。


でもなぁ……

スピーリトゥス級の能力は殆ど72柱しか使えないから、それと同等の魔剣もかなり珍しいし、捨てるのは勿体ないなぁと思ったことを強く覚えてる。


人間は希少価値の高い物に目を奪われやすい。

何故かって言ったら、そういう人間は自分に希少価値を付加したいからだ。

特別に見られたいからだ。

そういう意図を持って、特別な物を所有したがる。

それが生物だろうと何だろうと、同じことだ。

例を言えば、珍しいペットとか。


だからそこら辺のアクセサリーを身に付けることだって、ペットを飼おうと思うことだって、深層意識に自分を誇示したいという思いが含まれてる。


ま、そういう自己顕示欲が強い人に限って、中身が何もないのは言うまでもない。

俺もそう思ってから、物や生き物に執着心を持つのはキッパリやめた。

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