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サタン・カーディッシュ

ラース領を統べる魔王。

七罪帝の実質的なリーダー。


3つの運命干渉系能力の内、世界を渡る能力の持ち主。

渡れ(カ・ル・ム)と呼ばれるこの能力は、魂の転生を持って初めて渡れる三神世界間を魂だけ自由に行き来させることが出来る。

闇の本質に近い部分を持つ能力で、闇の拡散性の効果を使い、エネルギーの波に乗せることで魂を別世界に飛ばす。

魂を飛ばされた悪魔は人間に憑依することも可能で、ヴラドやベルフェゴールがそれに当てはまる。


魔物も強大な力を手にした際、闇の本質に触れて魂が別世界に飛ぶことがある。

その行き先は大概現世で、原因不明の事故を起こす要因にも成り得る。

そうした事態を憂いたサタンの父親が、運命干渉系能力を使い、現世で魔物を狩っていた。


父親の娘であるサタンもその志を継いでいたのだが、特別な力を持って転生した人間(前任者と呼ばれる、天使によって前世の形を保ったアモールの代弁者、或いは偉人、聖人のこと)に父親を殺されることで、人間は災いをもたらす存在であるというトラウマを持ってしまった。

俺が魔王から付け狙われることになった原因はコレ。


まあ、実際特別な力を持った人間は力を欲している邪悪種や魔物に影響を与えるのは本当だし、サタンが言ってたこともあながち間違ってはいないんだよな……


実はサタンは同性愛者で、マリアさんを愛していた。

それを知っていたマリアさんは、ダゴラスと急くようにして結婚し、騎士団を離れてラース領の辺境で暮らした。

そのことに対して、心の決着をつけられなかったんだろう。

それ以降、サタンにとってマリアさんは愛憎の対象となってしまった。


最初は魔王としての責務で俺を殺そうとしたんだろうが、マリアさんを本当に殺してしまったことで、心を欠損し、その補完を俺に求めた。


結局、サタンが求めていたのは愛だったんだろう。

狂おしいほどの感情の中で、マリアさんの次の転生体に会おうと別世界へ進行することを計画し、星門と大魔石を使うことでそれを達成しようとした。

それが、天使達の計画の一部だとも知らずに……


最後は、深淵にて俺に殺された。

愛と憎しみは表裏一体。

そんなことに翻弄された人生だった。


ちなみに、中央執行所前に咲くヒガンバナは、運命干渉系能力の闇が偶然に現世から地獄に持ち込まれたもの。

サタンの父親の能力の時に紛れたのだ。

多分、サタンが父親の形見として繁殖させたんだろう。

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