第四話~シュクテキハアキラメナイ~
皆さんこんにちはタカです。
いきなりですが謝らないといけないことがあります。
現在…
大変…
タカ「店内がメチャメチャなんですけどぉぉぉ!!!」
テーブルが飛び回り椅子が舞い、コップが降り注ぐ店内。
いったいなぜこんなことになっているのかというと…
万次郎「いい加減にあきらめてくれないかたしぎぃぃぃ!!!」
たしぎ「ばぁか言うなぁぁ!!!」
いつもの二人が恒例の爆発を行っているからです…
万次郎…
俺のちょっと後にこの店で働き始めた青年。
普段は色々とノートなどに難しいことをつづっているけど時たまにこうやって暴れ出すことがある。
大酒飲みで素面なのが恐ろしい。
たしぎ…
万次郎の同期。
普段はゲームなどをいじっていていろんなゲームに精通している。
本も大好きでよく俺やほかの人に薦めている。
しかし時たまにこうやって暴走する。
普通に考えると明らかにため込む人なのだが何があったのだろうか…
そう考えていると後ろからフロアチーフの仮面さんがやってきた。
仮面「タカ君も幸せ者だねぇ。」
いきなり何を言っているんだこの年齢経歴詐称sy……
仮面「タカ君、あまり人に年齢の話をするものでは…ナイヨ?」
タカ「すいませんでした!」
この不審者には隠しg…
仮面「モウイッペンイッテミロ」
タカ「ゴメンナサイモウイイマセン」
細めた眼が少し見開かれ、にこやかな光が今ではどこにも見当たらない。
口元は微笑んでいるのに目にハイライトがないまま笑っていたので恐怖を感じている。
そして俺の頭に伸びた手がひねりつぶそうとして構えられているから逆らえない。
気を確かにしてチーフに聞いてみる。
タカ「幸せ者って…どういうことですか?」
仮面「うーん……」
チーフは少し考え込んだ後俺の背後あたりに少し下がり…
仮面「気になるならテメェで聞いてこいよ」
などとほざき俺を…
タカ「っざけんなぁぁぁ!!」
二人のバトルの真ん中に蹴っ飛ばした。
一瞬だけ見えたチーフの顔はとてもゲスかった。
二度と忘れないこの恨み。
たしぎ「なっ!タカ!?なんで!」
万次郎「まさか…俺たちを止めに来たのか!」
何だかわからないが二人に激しい誤解をされている。
タカ「いや、俺はただ…」
万次郎「止めるなタカ!これは俺とたしぎの魂をかけた戦いなんだ!」
たしぎ「負けたほうが…!闘わなければ!生き残れないんだ!」
もう駄目だ。こいつら人の話聞く気がない。
万次郎「たぁぁぁしぎぃぃぃぃぃっ!!!!」
たしぎ「まぁぁぁんじろぉぉぉぉぉぉっ!!!」
しかしこの二人が魂をかけてまで争うものっていったい何なのだろうか。
本の話かな?
でもそれだとここまでは…
万次郎&たしぎ「タカは俺のものなんだぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
タカ「…ハァ!?」
もっとも予想外のセリフでした。
俺の叫びと同時に二人のそれぞれの拳が互いの頬をとらえる。
さらに一瞬のうちに二人は距離をとってファイティングポーズをとる。
万次郎「タカは俺が先に目を付けたんだ…お前にはわたさねぇ!」
たしぎ「バカ言うなよ…俺が目をつけてたんだ!お前に渡すはずがねぇ!」
二人は叫び合いながら瞬間的に接触して互いの拳を打ちつけ合う。
…ちょっと待て。
タカ「なんでバトル小説に発展しかけてるんだよ!?しかもバトルの理由が俺の取り合い!?」
タカ「やめようぜ!?このやり取りの御蔭でリアルでもli○eでもホモ扱いされてるんだからさぁ!」
仮面「それはもともとでしょ。」
タカ「チャチャ入れるな黙ってろ!?」
そんな俺の悲しい叫びを無視するかのようにバトルは激化してゆく。
二人の周りから突風が巻き起こっていき、テーブルたちがまた舞いあがる。
そんな中止まらない二人を止めたのはとある人物だった。
姐御「あんたたちキッチンにまで風来てるんだけどぉ?」
姐御…
店のキッチンチーフで年齢本名経歴すべて不詳。
見た目は若く、社会人になりたてのギャルだが、言動がおやじである。
そして…
姐御「埃飛んでくるだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
…むちゃくちゃ強い。
熾烈なバトルを繰り広げていた二人をいともたやすくアッパー一発ずつで軽々と打ち上げるほどである。
キッチンは自分の聖域と言い張るくらいキッチンが好きで、キッチンを汚すやつは容赦しないという性格でもある。
そんなこの人に絶賛ぞっこんな奴が俺の同僚にいるが…
この話はまた今度にしよう。
万次郎「す…スイマセン…」
たしぎ「もう…しません…」
姐御「しょうがないねぇ、罰として屋根裏の掃除頼むよ。あとトイレも。」
店の屋根裏やトイレの掃除は基本誰もめんどくさがってやらないが、姐御に指名されると、やらなかった場合その月の給料は無しになるので逆らえない…
万次郎&たしぎ「は…はい…」
二人のうなだれた頭から魂が飛び立っていくのが見え…あ、姐御が後頭部に無理やり詰め込んだ。