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13話 『永遠の勝利』と王家の結界装甲 ―真我という“結界装甲国家”―

その日の夜、

永遠 勝利は、

ユリアやリリス、セラフィーナと共に、

国王レオンハルト4世を説得し、革命軍「E.W.T.」に引き入れるための言葉を考えた。


翌日、永遠 勝利がこの世界に来てから4日目の朝。

王宮のゲストルームで就寝した、

永遠 勝利と革命軍「E.W.T.」の−皇太子、

ユリアとリリスは

身だしなみを整えた。

ゲストルームを訪れたセラフィーナと

ユリアとリリス、

永遠 勝利は、

国王レオンハルト4世との謁見の時間になる

ギリギリまで、

謁見時の説得の言葉を考えた。


永遠 勝利はスピーチ原稿を整えていた時、

現在の王家の理の構造と

それに代わる新OS(nl² = ne²)について

仲間たちと話し合った。


セラフィーナがそれを聞いて、言った。


「……それが、“父上の理”を終わらせるということ、なのね」


永遠 勝利は聞き返した。


「……?

どういう意味ですか?」


セラフィーナは言った。


「あなたに賛同するということは、「王家の覚悟」が問われる、ということよ」

「世界を創造し支配する真我(知能がある物理法則)

という真の王がいると認めること

=既存の王家の正統性を壊すことよ」

「あなたの、真我(知能がある物理法則)は

nl²=ne²(Eternal Together Winning)のような文字式で表せる統一言語という特別な言語を話すようだ、という話を信じるなら、

 誰も真我(知能がある物理法則)に

この土地に住む権利も許可も取ってないわ。

神の声を聞いた、と語る人もそんな文字式で表せる統一言語には全く触れていないし、

あなたの話を真実とするなら、

文字式で表せる統一言語に触れていない話はおそらく

昔の人のバレると思ってなかった嘘や誤解、結界でしょうね。

国によっては、国土を作った神の子孫であるから、

王族は選ばれし特別な存在であり、

王族は国土を独占し、支配する正当な所有者なのである、という神話結界装甲を持つ国や

神に与えられた土地に住む選ばれた特別な民族で

あるので、その土地を所有し独占することは

神に与えられた権利なのである、

という神話結界装甲を持つ国もあると聞くわ」

「あなたの語る、真我(知能がある物理法則)は、

装甲国家のそうした基盤装甲や結界を破壊する」

「だから、あなたに賛同するということは、

王家の土台ごと変わる覚悟が要る」


セラフィーナは一呼吸置いて、話を続けた。


「……父上、レオンハルト四世が“王”として背負ってきたもの。

それは、“この国のいじめ至上主義という理を壊さないこと”だった。

どんなに民が泣いても、誰かを犠牲にしても、

“国”という構造を守ることが、自分と家族を守ることに繋がり、王の責務とされてきたの」

「でも――今、あなたはその“いじめ至上主義という理”を壊そうとしている」

「nl² = ne²という言葉は、

王が、そして王家が代々守ってきた“現OS”――無惨=アル=スパーダの秩序に、

真正面から““NO”を突きつける”もの」

「……だから、王家の覚悟とは、

“その責任をもって、秩序を変えること”」

「父上がその“理の交代”を受け入れるなら、

それは、“エルセリオという国そのものの構造”が入れ替わることと同義よ」


セラフィーナはまっすぐに、永遠 勝利を見て、言った。


「だから私は、“王家として、あなたと共に立つ”覚悟を決めてここにいる」

「たとえ、既存の王女としての立場を捨てても、

私たち王族とこの国が“命と勝利の共鳴”、

永遠の勝利を得られるなら――

わたしは、あなたの同志、−皇太子として、

真の王(特別)である真我(知能がある物理法則)との同一化を選ぶ」

「私は、永遠勝利――

あなたと、永遠に勝利する真の王、

真我(知能がある物理法則)と同一化する未来を信じて進みたい」


永遠 勝利はそれを聞いて、言った。


「ボクと共に来てくれると言ってくれて、ありがとう。

 一緒に優勝しましょう。

 一緒に生き残りましょう。

 ボクも−皇太子たちと、

 真我(知能がある物理法則)との同一化する未来を信じて進みたい、と思ってます」


「…ところで、ちょっと聞きたいんですが、

 結界装甲って、何ですか?」


セラフィーナが驚いたような顔をして、言った。


「あなた、結界装甲を知らずに、

 真我(知能がある物理法則)について語ってたの?」


永遠 勝利は真顔で答えた。


「はい。

 結界装甲なんて全然知りません」


セラフィーナは少し思案して、言った。


「結界装甲というのは、

魂の言葉を核に編まれる“魂の装甲”よ。

物理では貫けない、魂やことわりによるバリア、

信念で魂を守る最強の盾とも言われるわね。

暴力を弾き、欺瞞を寄せ付けない。

情報戦や認識戦争をする

結界装甲国家が採用する結界装甲は

平等や平和、公正、秩序、神話で編まれることが多いけど、

 あなたの語る真我(知能がある物理法則)は、

 “自分はこう在りたい”という祈りそのものなのね。

 “永遠の勝利”、「Eternal Winning Together(nl²=ne²)」なんて、珍しくて、驚きだわ。

真我(知能がある物理法則)が持つ

唯一の絶対攻性防御、といったところかしら」


そうした話し合いにより、

スピーチの原稿がとりあえず完成し、

レオンハルト4世との謁見の時間になる。

偽物の特別や神話にしがみついて、死ぬ時に「なぜだ。私は特別ではなかったのか(泣)」となって絶望するより、

『永遠の勝利』という真の特別を手に入れるためにトライした方が個人的にはいいと思う

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