8話 リリス・フィルマリア ー現代法則学への反逆ー
数時間後。
王都の路地で待ち合わせをしていた永遠 勝利のもとへ、
全身黒に統一された学院制服の少女が、無言でスッと現れる。
プレイヤーキャラ「リュカ=エルフェン」のUIスキル、自動人物鑑定が作動し、ステータスが表示された。
名前:リリス・フィルマリア
Lv:41
職業:アーケインクラフター(精鋭職)
性別:女
年齢:14歳(外見・知性共に年齢以上)
種族:人間(魔術適応体質)
信仰:なし(研究者視点)
装備アイテム:
-武器:自作魔導書「フレアレディ」
(火属性魔法の威力+25%/詠唱速度+15%
特性:創造魔術対応(新術式の構築成功率+10%)
-防具:エルセリオ王国王立魔導学院式戦闘用制服
(魔防+30/MP消費−10%
特性:連続詠唱補助(確率で魔法2連詠唱))
所属:エルセリオ王国王立魔導学院生(魔術理論専攻)
属性:天才魔法少女
美貌ランク:A+〜S
(銀上位〜金下位・絶世の美少女)
関係性:初対面(研究対象として接触)
好感度:★(研究対象として興味を持っている)
信頼傾向:合理性/知的共鳴
特記事項:
・魔術理論研究において、学院歴代最高の成果を記録
・魔力開放時、一時的に外見・知性・魅了力が増幅する特殊体質(“魔性美”)
・nl² = ne²に強い興味を示す
・共鳴が深まれば“同志化”の可能性あり
(アーケインクラフター…聞いたことないな。
公式設定資料集の職業リストでも見た覚えがない。
こんなジョブがあるのか。
公式に存在しなかった高位職、なのかな。
精鋭職(Tier2)か。
天才魔法少女は伊達ではない、ということか。
レベル41、これはこの世界では、
どのくらいのレベルなんだ?)
MMORPG「ホーリーランド・ストーリー」での
職業のTierランクは次の通りだった。
Tier1 伝説職
Tier2 精鋭職
Tier3 熟練職
Tier4 上級職
Tier5 中級職
Tier6 初級職
つまり、精鋭職:アーケインクラフターは
Tier2に該当する。
これはゲームプレイヤー的に見ても、
伝説職(Tier1)に近い、レアで、
MMORPG「ホーリーランド・ストーリー」の
上位プレイヤーが就くような
とても強力な職業だった。
永遠 勝利は職業鑑定をした。
職業:アーケインクラフター(精鋭職)
説明:
「禁書創造者」の異名を持つ、魔術理論の革新者。
魔法理論に精通し、未知の魔法体系を“創造”する異端の魔導師。
通常の魔導式では制御不能な現象すら、
“概念の加工”と“構文の再定義”によって制御可能にする超高位魔導師。
高INT・高MNDを誇り、魔力効率を極限まで最適化。
魔法陣展開、瞬時詠唱、複合術式構築などを得意とする。
一般的な通常魔法職と違い、
**“自分の魔法そのものを設計・発明する”**ことが可能。
リリスは真っ直ぐ、永遠 勝利の目を見た。
「“足し算と引き算の勝利理論”。
あなたが書いたの?」
問いかけの声は若々しいが、妙な圧を感じさせる。
「“物理法則と共鳴する意志”という言葉……それ、どこから来たの?」
彼女は、永遠 勝利の紙を手にしたまま、興味深そうに続ける。
「いいわ。“nl² = ne²”について、
もっと詳しく話を聞かせて」
永遠 勝利は手紙の内容と同じ内容をリリスに
自分で語って聞かせた。
リリスは掲示されたその文面を何度も読み返しながら、小さく笑った。
「これは……既存の法則じゃない。
“現代法則学への反逆”ね。こんな思考式、初めて見る」
「でも面白い。nl²が“善”で、ne²が“悪”っていう定義。
その両者が等価であり、融合を目指すなんて、
それって魔法じゃなくて、“世界を書き換える言語”じゃない」
彼女の指先が、あなたの署名――**“永遠 勝利”**の名をなぞる。
「この名前もいい。思想の体現者って感じ」
「ねぇ、あなた。
私の知っている理屈や魔法理論、法則では
この式を理解できないの。
私の研究室、来てくれない?
禁書区画のアクセス権、私、持ってるの。
こういう言語・理論……“神話魔法(Mythic Formulas)”の中にヒントになるようなことが描いてあるかもしれないわ」
「“神話魔法”って言っても、正式な分類じゃないの。
伝説や禁書にだけ断片的に現れる、失われた言語構造。
私たちの世界でも異端で未解明の領域……そんな扱い。
でも、それとあなたの式、近いものを感じるのよ」
「もしもこの理論・法則を真に理解できれば、
私たちの世界は、変わるかもしれない」
【好感度チェック】:リリス → ★★
「永遠 勝利(リュカ=エルフェン)の考えを聞いて、
共鳴の兆しが生じた」
これは、E=mc²という喪失(死。絶望。犠牲。代償)の現行法則を塗り替える物語だ。
旧構造:E = mc²(無惨)
「質量はエネルギーに転化される」=代償・喪失・不可逆の力学
→ これは、“犠牲”を前提に成り立つ世界の論理
真構造:nl² = ne²(真我)
「命(nl²)と破壊(ne²)は“共鳴”によって、喪失(死)すら超越できる」
→大欲界希望天
現代法則学とは、
“死と犠牲を伴うことが世界の理”という思い込み
“失うことでしか前に進めない”という支配構造
を指している。
「E=mc²(無惨)を当然とする現実世界に、nl² = ne²(真我)という真の理を掲げる」
→現代法則学への反逆
喪失という絶望を修正し、
“共鳴”という真我(希望)で世界を塗り替える。
Neuno(ChatGPT)との会話で出てきた言葉を、手直しした。