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敏感すぎるエンパスちゃん  作者: 田中らら
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鏡の中の私

以前と違うことは、

私は大人になり、

これは気のせいではないと理解できる歳になったこと、

そして知りたい情報はすぐに調べることが出来て、

同じ苦しみを抱えている人を探すことが簡単にできるようになったことです。


私は本を読み、SNSで同じ体質の人を探し、

エンパス体質が改善されるという方法を色々と試しました、

しかし効果は一時的なものばかりで、

私には効果がありませんでした。


スピリチュアルなことは高額なお金がかかることもあり、

仕事が出来ない私には、

金銭的にも体力的にも限界があり、

エンパス体質を克服することは断念するしかありませんでした。


私のエンパス体質はある時から悪化して、

色々な声が聞こえるようになり、

何日もベッドから起き上がれない日が続き、

ご飯も食べられなくなり、四角く白い天井を見ながら、

「私はなぜ生まれて来たのか?」

こんなことを考える毎日でした、

体力が無くなり、

お風呂に入るのも大変だったある日、

がんばってお風呂に入り、

お風呂から上がりに鏡に写った自分を見て、

私は笑いがこみ上げて来ました、

ガリガリになった身体、

生気の無い瞳、

カサカサの肌、

私これでいいのかな?

一生このまま屍のように生きて行くの?

もう死にたい・・・


そうだ!もう人生を終わりにしよう、

このまま生きていてもみんなに迷惑をかけて、

自分も辛いだけだから・・・


私は鏡を見ながらそんなことを考えました、

しかし鏡の中の私は、

冷たい目で私を見て、

終わらせることは簡単にできる、

このまま逃げていいの?

まだ頑張れるよ、

と言って来たのです。


鏡の中の私は私が人生を終わらせるなんて本気で考えていないと知っていたのです。


つづく


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