異世界転移してしまったようです-5
貯めておいた話を全部出してしまったので遅れてしまいました。とりあえず続きどうぞ。
時はすぐに過ぎていき、日は落ちて月が天高く昇っていた。
「月と太陽はあっちの世界と変わらないんだな。」
ユウが窓から月を見ながら呟いた。椅子にもたれかかる彼の姿はどこか寂しそうだった。
(やっぱりまだ心は子供か…家族と会えなくて多少悲しいのだろう。)
俺はさっさとベッドに入り、目を閉じた。
窓からの木漏れ日が顔を照らして俺は目を覚ました。
しかし、何故か俺の身体は動かなかった。
(んっ…!動かない⁈まさか敵か?それとも金縛り?)
そんな事を思っているとある事に気がつく。俺の腹の上に何者かがいるのだ。毛布のせいで誰だかわからないが確実に俺の上で誰か寝ている。
(まさか。あの、あのラッキーな状況が現実に起こっているか?)
俺は頭の中であんももとすいかの寝巻姿を思い浮かべる。
俺はこの世で一番の年寄りだが人間の青年の身体に入っているため多少はアッチ系の事を考えたりする。
俺は恐る恐る布団をめくる。するとそこには…
「お前かよ!」
俺は自分の腹の上で寝ていた『ユウ』を投げ捨てて身体を勢いよく起こす。
しかし俺がこんなに気が立っているのに対してユウはまだぐっすりと寝ている。
俺がそんなユウの事をジッと睨んでいると物音に気がついた あんもも と すいか が現れる。
「どうしたの⁈」
もちろん寝巻姿で。
そしてそれを見た俺は驚きのあまりユウと同じように深い眠りについた。
数十分後、俺らは使いの人に呼ばれて食堂に向かう。残念ながら起きた時に2人とも寝巻から着替えていてその姿を見れなかったが、あの時の光景は忘れることのないよう頭の中にしっかり残した。
「おい、ユウ。なんで俺の上で寝てたんだよ。お前は下の段だろ。」
するとユウは頬を赤らめて言う。
「だって…だっていい匂いがしたんだもん…」
「「「だもん?」」」
オネエ口調のユウの姿を見て新たな一面を見つけてしまったと残念なのか嬉しいのか複雑な思いで食堂に着く。
食堂と言っても昨日みんなで話した所ですでにオルファスが席に着いていた。
時が経つにつれてクラスメイトたちがどんどんと集まってくる中。俺は一人、考えこむ。
(やっぱりもう1人の俺に助けてもらうか。)
この話は少し遡り夢の中から始まる。
次回の話は夢の中?の話です。次回も読んでくれるとありがたいです。