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絶対に頑張ろうと思います

前回と時空列が前後します

MF文庫ザコ≧勇者が一次通過しました。

ありがとうございます

 無事に爆発は防ぐ事が出来たけど、パニックは治まらない。

 そりゃそうだ、国賓相手にテロがあったんだから。

 それも子供を使うと言う最悪のテロ。

 

「シャルレーゼ様、パレードを中止にしてよろしいでしょうか」

 駆け付けて来たのメントの騎士がパレードの中止を求めてきた。

 余りに遅すぎる対応に沿道から失笑が漏れる。


「あの程度の爆発でか?ならば、ここからはエルフィンの騎士に護衛をさせて続けさせてもらう…ガーグ!!」


「ったく、外国に来ても人使いの荒いババアだよな。騎士団、抜剣馬車を円陣で囲め。魔術師隊とヒーラーは詠唱を出来る様にしておけ。俺等に喧嘩を売るのが無意味だって分からせてやれ!!」

 騎士や魔術師がガーグ様の号令に合わせて隊列を組んでいく。

 俺はメント側の護衛だから役割を奪われた感じである。

 それなら先にやらなきゃいけないのは…


「エリーゼ教官、お願いしても良いっすか?」


「ああ、俺もむかっ腹が立ってる所だ…きっちりしめてやる!!」

 エリーゼおばさんは、そう言うと指をポキポキと鳴らした始めた…流石はルーンランド一男前な奥様。


「おい、コウゼン。エリーゼ教官に何を頼んだんだ?」


「エリーゼ教官にレディのお作法教室を開いてもらうんだよ」

 ちなみエリーゼお作法教室は、あまりの厳しさとハードさで中堅の傭兵でも泣いてしまうと言う。

 

「おい、小娘共。テメエで何をしたか分かってんだろうな!?」

 エリーゼおば様が睨み付ける先にいるのはライト笑劇団のレインとルリア。

 ここからは色々と過激な展開になるから、絶対結界を張っておく。


「な、何よ。私達が何をしたって言うのよ」


「そうだよ。僕達が何をしたって言うのさ!!」

 ルインとルリアがエリーゼおば様に食って掛かる。


(やめろ!!火に油を注ぐんじゃねえ!!)


「あんっ!!なら教えてやるから、よーく耳を掻っぽじっておけ」

 エリーゼおば様は、そう言うと二人同時にネックハッキングツリーで持ち上げた。


「…凄い…憧れますわ」

 ゼーロはエリーゼおば様の男臭さに影響されたのか、オカマ口調になっている。


「お前等は餓鬼を殺す所だったんだよ。無抵抗な餓鬼を爆弾代わりにするって言う反吐が出る様なテロの片棒を担いだんだよ」

 男前だけどエリーゼおば様も母親、今回のテロは許せないんだろう。


「仕方ないでしょ。何とかして欲しいっライトに頼まれたんだよ。ライトは私の大切な恋人なんだからっ」


「デスホークにルリアにしか頼めないって言われたんだよ。泣きながら頼まれたんだもん」

 流石はライト笑劇団、あっさりばらしやがった。


「同じ女として許しがたい言動ですね」

 ラシーヌさんが鞭を扱きだし始める。


「手を出さない方が良いっすよ。エリーゼ教官に獲物を盗られたって殴られるっすから」

 でも、一つ分かった事がある…ライト達に命令している誰かがいる。


「女の先輩として教えてやる。テメエの男が間違った道に進もうとしたら女が諌めるんだよ。それにテメエの餓鬼が間違っていたら、自分の手が痛くても叩いて教えてやんなきゃいけないんだよ」

 エリーゼおば様は、二人を一息で持ち上げると、力強く石畳に叩きつけた。

 絶対結界のお陰で誰も、この騒動には気づいていない。

 みんな、エルフィンのパレードに着いていって周りの人は減っていたし。


「これでパレードも終わりか…ぐっぬぉぉー」

 パレード終了と同時に猛烈な腹痛が襲ってきた。


「コウゼーン、またおば様って言ったな…レディに歳の話をしないのが作法だって教えたのを忘れたのか?」

 ジリジリと近付いてくるバーサークモードのエリーゼおば様。


「エリーゼおば、いやお姉様。今だけは止めて。漏れちゃうから!!」

 軽い腹パン一発で俺の人生が崩壊してしまう。


「ああんっ!!聞こえねよな!?」


「エリーゼ様、コウゼン君と一緒に来て貰っても良いですか?緊急事態ですので」

 現れたのはミッシェル先生、でも今の先生は天使だ。


「分かった…行くぞコウゼン」


「あっ、そうだ。コウゼン君」

 ミッシェル先生は、何かを思い出した様にポンと手を叩いた。


「な、なんすか?」


「アイス&エアバレット…さっ行きましょう」

 腹を冷やされた上に腹への衝撃(エアバレット)のコンボ。


(不味い、崩壊する…そうだっ、シールドボール)

 とりあえず臭いを防ぐ事が出来たから、バレないと思う。


―――――――――――――――


 俺の後始末を終えると同時に大使館で会議が開かれた。

 出席者はエリーゼお姉様、ミッシェル先生、俺。


「はっ?耳の長い人っすか…変っすね」

 子供に爆弾を着けたのは耳が長い(えるふ)らしい。


「ええ、アンバランス過ぎます」


「おい、コウゼン。どういう事だよ」

 エリーゼお姉様はまだ分からない様だ。


「今回のテロは成功しても失敗しても国にダメージを与えれる巧妙な作戦なんすよ。多分、ライト達も黒幕を分からないと思うっす。もし、黒幕がエルフだとした、わざわざ耳を見せる意味が分かんないんすよ」

 俺なら耳を隠すか誰かを雇う。

 あの魔石を爆弾って気付くのは本の一部の人なんだし。


「穿ってみれば誰かがエルフとメントの仲を悪化させ様としたとも思えますが、得をする人なんていませんし。私はガーグと今後の事を話し合うので、コウゼン君は情報を集めて下さい…漏らしたのをバラされたくなかったら頑張って下さいね」

 頑張ろう。

エリーゼ先輩はロキ師匠と同じくお気に入りキャラです

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