第4話 反転の光輪
「いらっしゃいま……あ!!
ダンさん、ネリカさん、ピリカさん、久しぶり!」
休日跨いで営業日、開店からしばらくして
酒場には常連のBランク冒険者パーティー”反転の光輪“
がやってきた。
“反転の光輪”とは、熊のような巨体で顔も厳ついハゲ頭のダンさん。
赤髪ロングの少し癖のある髪を持ち、25歳という年齢でありながら妖艶な女性らしさを醸し出すボンキュボンのネリカさん。
ネリカさんと同い年で、幼さと女性らしさの混じった顔立ちであり、絶壁(アレンの主観)を持つ、少しレモン色のかかった白髪ボブのピリカさんの3人のパーティーである。3年程前からこの酒場に通っており、3人がC級パーティーだった時からの知り合いである。
ちなみにダンさんは32歳であり、2人ともダンさんの恋人である。
初めて知った時は、身体中の穴という穴から血が吹き出してきた。(アレンはピリカさん推しだった)
「よお坊主、久しぶりだな。
いつも通りオーク、ホブゴブリン、粘糸スパイダー、鉄糸スパイダー、低級エンジェルの血魔酒を頼む。」
「分かりました!母さん、反転の光輪ー!」
これで母さんには通じるだろう。
わざわざカウンターに行くのも面倒に思って声を飛ばす。
「分かったけど、常連さんだからって接客を適当にするんじゃないよ!!」
案の定母さんからは怒鳴り声が飛んでくるが。
「ふふふ、アレンくんは相変わらずね。
久しぶり」
「お久しぶりです。アレンさん」
ネルカさんはニヤニヤしながら、ピリカさんは微笑みながら話しかけてくる。
「……ネルカさんはもっとピリカさんみたいな笑顔を意識した方がいいと思いますよ。」
こちらを揶揄うような顔をするネルカさんに対してお小言を言いつつ、3人を席まで案内する。
「最近は何かあったんですか?ここ1、2ヶ月くらい顔を見せてなかったじゃないですか。」
普段なら必ず2週間に3回は来ていた反転の光輪パーティーだったがここ最近は酒場に来ていなかった。
「いや、ちょっとな。俺らもそろそろBランクパーティーになって長くなってきた。そういうわけでAランク冒険者への足掛かりとして、全員で話し合って、12大迷宮に潜ろうって話になったのさ」
「12大迷宮ですか……」
この世界には12の大迷宮がある。俺たち家族の血酒酒場がある“ラミレス王国”と他国との国境線沿いに、ラミレス王国を囲むように11の迷宮が聳え立っている。残り1つの大迷宮はラミレス王国の北にある、魔族領にあるのだが、ここでは割愛しておこう。
12大迷宮は全て100層構造であり、一層ごとに上に登っていくスタイルである。迷宮のどこにいても、とある言葉を紡ぐと大迷宮の入り口に飛ばされ、戻ってくることができる。ただし、10層ごとに配置されている階層主の試練場では戻ってくることができない点だけ注意が必要だ。
12大迷宮の難易度は魔族領の塔以外は比較的同じ難易度である。冒険者ギルドの1つの指標として、大迷宮の階層数は用いられており、10層突破レベルがFランク、20層がE、30でD、40でC、50でD、60でC、70でB、80でA、
90でS、が妥当であるとされている。もちろん、大迷宮だけでなく冒険者ギルドに依頼される平原や街道のモンスターの駆除や、商人の護衛などでも冒険者ランクを上げることができるが、冒険者ギルドカードに大迷宮突破階層が記録されることもあり、冒険者にとって自分達の実力に信頼を持ってもらえるという点で大迷宮に挑戦するということはかなりのメリットがあることであった。
それだけでなく、迷宮の魔物しか落とさない日常生活では必須の“魔石”を売ることで生計を立てやすくなったり、血魔石の収入など、リスクはあるものの一攫千金という意味でも充分挑戦する価値のあるものである。
序盤は説明が多くなってしまうと思います、、
キャラクター同士の掛け合いまで早く書き進められるよう頑張ります。




